秋山に浅葱斑が乱舞せり
■ 秋山に浅葱斑が乱舞せり ( あきやまに あさぎまだらが らんぶせり )先週の土曜日、久しぶりに比叡山山頂のガーデンミュージアムに行ってきた。この施設は、2001年4月に開設された洋風庭園で、陶板に写された印象派の画家モネ、ゴッホなどの絵が展示されている。...
View Article鱗雲空を海とし漂へり
■ 鱗雲空を海とし漂へり ( うろこぐも そらをうみとし ただよえり )夏の代表的な雲と言えば入道雲(にゅうどうぐも)=積乱雲だが、秋と言えばやはり鱗雲(うろこぐも)である。秋だけ出現するという訳ではないが、澄み切った空を覆うように広がる秋の鱗雲は壮大で美しい。...
View Article秋の日にそろり近づくおとこ蜘蛛
■ 秋の日にそろり近づくおとこ蜘蛛 ( あきのひに そろりちかづく おとこぐも )昨日の記事では、「鱗雲」という気象関連の「雲」を取り上げたが、今日は生物の「蜘蛛」を取り上げたい。 蜘蛛と聞くと、気持ち悪く嫌いだという人も多いと思うが、かくいう自分もそうだった。ただ、「女郎蜘蛛(じょろうぐも)」を見てからは、その思いが幾分違ってきた。...
View Article茹でざるに紅葉となりぬ蛸の足
■ 茹でざるに紅葉となりぬ蛸の足 ( ゆでざるに もみじとなりぬ たこのあし )昨日は、「女郎蜘蛛」を取り上げたが、蜘蛛の足は何本かご存じだろうか。答えは8本。昆虫が6本だから、蜘蛛は昆虫ではない。これがちょっと間違いやすいところ。...
View Article秋の野に狐の孫の無邪気かな
■ 秋の野に狐の孫の無邪気かな ( あきののに きつねのまごの むじゃきかな )今週は何故か動物に関わる記事が多かった。その流れで、今日も動物に関連する記事にしたい。とは言っても取り上げるのは、「狐の孫(きつねのまご)」という野草。...
View Article陽だまりに秋桜ゆるる喫茶店
■ 陽だまりに秋桜ゆるる喫茶店 ( ひだまりに こすもすゆるる きっさてん )秋桜(こすもす)の花が、近辺でも見られるようになってきた。近くでオープンした喫茶店のテラスにも植えてあって、先日の朝、散歩の途中に前を通った時、朝日を浴びて揺れていた。...
View Article釣船草数多集結何やらん
■ 釣船草数多集結何やらむ ( つりふねそう あまたしゅうけつ なにやらん )今日取り上げた「釣船草(つりふねそう)は、昔であれば野の小川や田畑の用水路の暗がりでよく見かけたが、今は小川や用水路そのものが近辺になく、ほとんど見かけなくなった。...
View Articleシルバーの輝き増せり芒原
■ シルバーの輝き増せり芒原 ( しるばーの かがやきませり すすきはら )芒(すすき)に関しては、中秋の名月が見られた9月15日に一度取り上げた。その時の芒は、花が咲き始めた頃で、幾分赤味を帯びていた。その芒も今は、白い毛が伸びてきて、銀色(シルバー)になってきている。...
View Article水澄みて蓼も桜に咲きにけり
■ 水澄みて蓼も桜に咲きにけり ( みずすみて たでもさくらに さきにけり )「蓼(たで)」と言えば、「蓼食う虫も好き好き」という諺を思い出すが、実のところ、タデ科に属する植物は非常に多い。北半球だけでも約40属1000種類が分布しており、日本には約60種類が自生していると言われている。...
View Article■時代祭 二句
■ 時代祭 二句 ○ 馬の尻連なる時代祭かな ( うまのしり つらなる じだい まつりかな ) ○ 遺伝子が流れて時代祭かな ( いでんしが ながれて じだい まつりかな )先週の土曜日10月22日、ここ京都で恒例の「時代祭」が行われた。この祭は、葵祭、祇園祭とともに京都三大祭の一つ。毎年多くの観光客が見物に訪れる。...
View Article▼時代祭を彩る女人たち
■ 時代祭を彩る女人たち ■先週土曜の10月22日に、ここ京都で恒例の「時代祭」が開催されました。その時に詠んだ句は、別の記事で掲載しましたが、本記事では、特に時代祭を彩る女人(婦人)に注目し、写真を掲載しました。他にも多くの方々が参加されていましたが、たまたま写真に撮れた方だけを掲載してますのでご了承ください。▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▼▼
View Article冷まじや木々も俄かに色づけり
■ 冷まじや木々も俄かに色づけり ( すさまじや きぎもにわかに いろづけり )一昨日(10月23日)は、二十四節気の「霜降(そうこう)」にあたる日。この日から、秋が深まり、朝霜が見られ、朝晩の冷え込みが一段と厳しくなると言われている。...
View Article秋闌けて未だ溌剌と千日紅
■ 秋闌けて未だ溌剌と千日紅 ( あきたけて まだはつらつと せんにちこう )先の日曜日に、2週間ぶりに植物園に行ってきた。この日は、バラ展が開催されており、秋の薔薇が色とりどりに園内を彩っていた。また、コスモスが広い花壇に植えてあり、今が盛りと咲き誇っていた。...
View Articleうまそうに柿柿色に色づけり
■ うまそうに柿柿色に色づけり ( うまそうに かきかきいろに いろづけり )食欲の秋ともいうが、今、近所になっている柿もうまそうに色づいてきている。もっともそれが甘柿なのか、渋柿なのか判別がつかないが、あの艶のある柿色は食欲を誘う。 本日の掲句は、そんな柿の実を見て詠んだ句である。「柿」は言うまでもなく秋の季語。...
View Article感触は毛布の如きアメジストセージ
■ 感触は毛布の如きアメジストセージ ( かんしょくは もうふのごとき あめじすとせーじ )秋も深まり冬に向かわんとするこの時節、時々毛布のような温かい感触の草花を見かけることがある。その草花の名は「アメジストセージ」。 アメジスト(紫水晶)という宝石の名を冠するこの草花は、鮮やかな紫色の花を草全体に咲かせ、得も言えぬ華やかな景を作る。...
View Article賑やかに花を並べて杜鵑草
■ 賑やかに花を並べて杜鵑草 ( にぎやかに はなをならべて ほととぎす )植物には、非常にユニークな花を咲かせるものがあるが、今日取り上げた「杜鵑草(ほととぎす)」もその一つに挙げられるだろう。 小さい頃に見た記憶がなく、京都に来て初めて見た草花だが、第一印象は何と変わった模様の花だろうということ。...
View Article■信濃路 二句
■ 信濃路 二句今日からいよいよ11月。紅葉シーズンもこれからという時節になってきたが、一昨日、昨日は、長野県北部の秘境紅葉めぐりバスツアーに行ってきた。本日と明日は、その報告も兼ねて、そこで詠んだ句と写真を掲載したい。 ○ 信濃路は林檎のほっぺも紅葉かな ( しなのじは りんごのほっぺも もみじかな...
View Article■奥信州 二句
■ 奥信州 二句 ○ 山郷は間隙もなく紅葉燃ゆ ( やまざとは かんげきもなく もみじもゆ )旅行の二日目は、奥信州の秘境「秋山郷(あきやまごう」を訪れた。 秋山郷は、信濃川の支流、中津川の上流域に点在する集落(越後8集落、信州5集落)の総称。平家の落人の里と言い伝えられている。...
View Article貴船菊面影違う一重八重
■ 貴船菊面影違う一重八重 ( きぶねぎく おもかげちがう ひとえやえ )今日からいつものブログに戻り、先ず取り上げたのは「貴船菊(きぶねぎく)」。別名で「秋明菊(しゅうめいぎく)」ともいう。...
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