■ 信濃路 二句
今日からいよいよ11月。紅葉シーズンもこれからという時節になってきたが、一昨日、昨日は、長野県北部の秘境紅葉めぐりバスツアーに行ってきた。本日と明日は、その報告も兼ねて、そこで詠んだ句と写真を掲載したい。
○ 信濃路は林檎のほっぺも紅葉かな
( しなのじは りんごのほっぺも もみじかな )
結構長い行程だったが、車窓からぼんやりと風景を眺めながらの移動で、あまり退屈はしなかった。
目的地に近づき、経由した長野市の松代町辺りに来ると、特に目についたのは沿道にずっと続く林檎畑。
そう言えば、長野県は林檎の一大産地だった。産出量は青森県に次いで2位。林檎の樹々には、おりしも沢山の林檎が鈴なりになっていた。
本日の掲句は、そんな様子を見て詠んだ句である。「林檎」「紅葉」はともに秋の季語で、句意から敢えて季重なりとした。尚、「林檎の花」は春の季語。
林檎は、バラ科リンゴ属の落葉高木樹。原産地はカザフスタン南部、キルギスタンなど。現在日本で栽培されているものは、明治時代以降に導入されたもの。晩春頃に白い5弁花を咲かせる。
▼▼
▼▼
○ 信濃路の村は紅葉に暮れており
( しなのじの むらは もみじに くれており )
目的地の松川渓谷は、千曲川の支流「松川」を流れる渓谷で、標高が1000m前後の高地に位置する。
京都では、まだ紅葉はこれからという状況だが、ここは既に紅葉真っ盛りで、どちらを見ても錦を織りなしていた。
掲句は、そんな様子を見て詠んだ句である。訪れたのは人口約7000人の高山村という山村。
下五で使った「暮れており」は、「盛りの時期を迎えて終わりに近づいている」といった意味も込めている。
尚、紅葉の様子は、写真を見て貰った方が良いと思うので、いつもよりも多く掲載した。
▼▼
▼▼
▼▼
▼▼
▼▼