葉隠れの花見つけたり葛の原
■ 葉隠れの花見つけたり葛の原 ( はがくれの はなみつけたり くずのはら )今日取り上げる「葛くず)」は、秋の七草にも入っている草花で、名前はよく知られているが、花を見たことがないという人が意外と多い。 では、近辺に生えていないかというとそうではなく、河原や野原に行くと至るところに生えている。...
View Article破れ蓮の葉叢に揺るる花托かな
■ 破れ蓮の葉叢に揺るる花托かな ( やれはすの はむらにゆるる かたくかな )秋は、夏の暑さが和らいで過ごしやすく、実りの時期でもあるということから、もっとも好きだな季節という人が多い。その一方で、秋は、様々なものが衰退していく季節でもあり、寂しさ、侘しさを感じさせる季節でもある。...
View Article秋暑し親父もすなるポケモンGO
■ 秋暑し親父もすなるポケモンGO ( あきあつし おやじもすなる ぽけもんごー )ポケモンGOが去る7月20日に日本でもリリースされた。テレビニュースなどで、そのゲームに興ずる人が様々な問題を引き起こしているとセンセーショナルなニュースが毎日のように流され、一時はどうなるだろうと心配していた。...
View Article■観月祭より 二句
■ 観月祭より 二句 ○ 只ならぬ月ぞ今見る東山 ( ただならぬ つきぞ いまみる ひがしやま ) ○ 琴の音の沁みて流るる観月祭 ( ことのねの しみてながれるる かんげつさい...
View Article葉を千切り揉めば香ばし花薄荷
■ 葉を千切り揉めば香ばし花薄荷 ( はをちぎり もめばこうばし はなはっか )今日も昨日に続き、河原に咲いている草花を取り上げたい。その草花の名は「薄荷(はっか)」。 名前については、大抵の人は聞いたことがあると思う。最近では「ミント」の方が聞きなれているかもしれないが、清涼感のある香ばしい匂いがする。...
View Article■数珠玉 二句
■ 数珠玉 二句 ○ 数珠玉や読経の如き堰の音 ( じゅずだまや どきょうのごとき せきのおと ) ○ 数珠玉の数多揺れおる此岸かな ( じゅずだまの あまたゆれおる しがんかな...
View Articleぴんしゃんと雨をはじいて曼珠沙華
■ぴんしゃんと雨をはじいて曼珠沙華 ( ぴんしゃんと あめをはじいて まんじゅしゃげ )今日は彼岸の中日。「暑さ寒さも彼岸まで」と言われるように、朝夕肌寒くなり、急速に秋めいてきた。 彼岸と言えば、やはり取り上げたいのは「彼岸花」。この時期に合わせて咲くから彼岸花という名前がついたと言われるが、律儀にも時期を間違わず花を咲かす。...
View Article分離帯盗人萩の猛々し
■ 分離帯盗人萩の猛々し ( ぶんりたい ぬすびとはぎの たけだけし )先日、近くの大通りを歩いていると、中央分離帯に多くの野草が繁茂している景が目に入ってきた。 中でも目立ったのが「荒地盗人萩(あれちぬすびとはぎ)」である。何百メートルも続く中央分離帯を、他の野草を押しのけ、かなりの部分を制覇していた。...
View Article褄黒の恍惚として藤袴
■ 褄黒の恍惚として藤袴 ( つまぐろの こうこつとして ふじばかま )先週の土曜日は、久しぶりに朝から晴れていて、例により2週間ぶりに京都の植物園に行ってきた。特に、目新しいものはなかったが、秋の七草の一つである「藤袴(ふじばかま)」が、丁度見ごろを迎えていた。そこで早速写真を撮ろうとカメラを構えると「褄黒豹紋(つまぐろひょうもん)」という蝶が一頭(匹)吸蜜しているのに気が付いた。...
View Article菊芋の河原黄に染む季なりけり
■ 菊芋の河原黄に染む季なりけり ( きくいもの かわらきにそむ きなりけり )先日、植物園に行った時に、近くの賀茂川(鴨川の上流)の川辺を散策した。2週間前には、まだ疎らに咲いていた菊芋(きくいも)が、この時は、あちらこちらで見られた。...
View Article赤まんま白まんまとて原一杯
■ 赤まんま白まんまとて原一杯 ( あかまんま しろまんまとて はらいっぱい )昨日は、賀茂川(鴨川の上流)を散策した時の記事を載せたが、今日も河原で見た野草を取り上げたい。それは、誰もが良く知っている「赤まんま」こと「犬蓼(いぬたで)」。...
View Articleあけぼのに光る黄金の猫じゃらし
■ あけぼのに光る黄金の猫じゃらし ( あけぼのに ひかるこがねの ねこじゃらし )昨日に続いて、今日も賀茂川(鴨川の上流)の川岸で見た野草を取り上げたい。それは、「猫じゃらし」の名で誰もが知っている「狗尾草(えのころぐさ)」。...
View Article力芝ここ一番を踏ん張らん
■ 力芝ここ一番を踏ん張らん ( ちからしば ここいちばんは ふんばらん )ここ数日、河原で生長する植物を取り上げてきた。見た目は真に地味だが、今が盛りと懸命に花を咲かせているからである。 今日取り上げた野草も、川辺や道端などで誰しもが普通に見たことがあると思われる「力芝(ちからしば)」。...
View Article久々に晴れて金曜金木犀
■ 久々に晴れて金曜金木犀 ( ひさびさに はれてきんよう きんもくせい )先週は雨の日が多かったが、金曜日は久しぶりに朝から晴れて、少し青空も見えていた。それ故、非常に爽やかな気分で散歩に出かけた.暫く歩いて、あるアパートの前を通りかかると、上方からほんのりと甘い香りがしてきた。見上げると金木犀の花が玄関を覆うように咲いていた。...
View Article七草の殿として萩盛る
■ 七草の殿として萩盛る ( ななくさの しんがりとして はぎさかる )秋の七草の一つである「萩」の花が今盛りを迎えている。ただ、先の長雨の影響で既に散ってしまったものも多い。 本日に掲句は、そんな萩の花を見て詠んだ句だが、七草の最後を締めくくるように咲いているというのが句意。「萩」は、言うまでもなく秋の季語。...
View Article君の名は。夢に恋する思い草
■ 君の名は。夢に恋する思い草 ( きみのなは。 ゆめにこいする おもいぐさ )もう10日ほど前になるが、よく行く植物園で「南蛮煙管(なんばんぎせる)」という面白い名前の花を見た。 花の姿が、16世紀後半に南蛮人(現ポルトガル人)か日本に持ち込んだ喫煙具の煙管(きせる)に似ていることから、その名がついたそうだ。...
View Article暗がりに現の証拠を見つけたり
■ 暗がりに現の証拠を見つけたり ( くらがりに げんのしょうこを みつけたり )「ゲンノショウコ」という名前は、まだ幼い頃に腹痛の薬として飲まされたことから、何となく覚えていたが、それを漢字で「現の証拠」と書くことは数年前に知った。...
View Article八千草と言えば愛らし雑の草
■ 八千草と言えば愛らし雑の草 ( やちぐさと いえばあいらし ざつのくさ ) *雄日芝(おひしば)「八千草(やちぐさ)」と言えば、大概の人は、あの大女優、八千草薫さん(現在85歳だそうだ)を思い浮かべるのではないだろうか。...
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