花韮の咲くや路傍の石の傍
■ 花韮の咲くや路傍の石の傍 ( はなにらの さくや ろぼうの いしのはた )昨日の雨で、桜もかなり散ったが、目を下の方に向けると、桜に負けじと咲いている草花がある。その名は「花韮(はなにら)」。 この花は、桜の開花と同じ時期に咲くが、桜が咲いている時はあまり注目されない。しかし、桜が散った後もしばらく可憐な姿を見せてくれている。...
View Article目を凝らし見れば青木も花盛り
■ 目を凝らし見れば青木も花盛り ( めをこらし みれば あおきも はなざかり )今、日本中が桜の花に覆われているようだが、近辺の桜も満開を迎え、はらはらと散り始めている。 しかし、満開を迎えているのは桜だけでなく他にも多くあるが、中には満開になっても見向きもされない花がある。...
View Article■吉野の桜 三句
■ 吉野の桜 三句 ○ 吉野なればやはり桜は山桜 ( よしのなれば やはりさくらは やまざくら ) ○ 息切らし登れば見ゆる千本桜 ( いききらし のぼればみゆる せんぼんざくら ) ○ 遠山にかかる吉野の花の雲 ( とおやまに かかる よしのの はなのくも...
View Article名乗るなら諸葛菜が格好いい
■ 名乗るなら諸葛菜が格好いい ( なのるなら しょかつさいが かっこういい )今日取り上げる植物は、花壇や野原などでよく見かけるが、いろいろな名前で呼ばれている。 良く知られているのは「紫花菜(むらさきはなな)」。これは、花の形が花菜(菜の花)に似ており、花の色が紫なのでつけられた。...
View Articleわびさびは未だ分らず利休梅
■ わびさびは未だ分らず利休梅 ( わびさびは いまだわからず りきゅうばい )桜の花もかなり散ってしまい、今は花の名残りのように、その屑が道路に散乱している。観光客で溢れていた通りも、今は疎らになり些か寂しい感じがする。 そんなおり、近くの神社へ行くと、「利休梅(りきゅうばい)」が、今が盛りと咲き誇っていた。本日の掲句は、そんな「利休梅」を見て詠んだ句である。...
View Articleタンポポはペンペン草と宴かな
■ タンポポはペンペン草と宴かな ( たんぽぽは ぺんぺんぐさと うたげかな )桜が散ってしまうと何となく淋しい気がするが、春が終わった訳ではない。再び野原や川辺を見ると様々な花が咲いてきているのに気が付く。 そんなおり、特に目にするのが「蒲公英(たんぽぽ)」。野原には、ずっと以前から咲いていたが、大通りの街路樹の下の僅かな土地に今も沢山咲いている。...
View Article残り物に福ともいうが八重桜
■ 残り物に福ともいうが八重桜 ( のこりものに ふくともいうが やえざくら )日本の桜の七~八割は染井吉野(そめいよしの)だと言われているが、その桜が散ってしまうと桜の季節も終わったとどうしても思いがちである。 しかし、まだ完全に終わった訳ではない。遅く咲く八重桜や枝垂桜などがまさに今満開となっている。...
View Article桃源郷とは斯くの如きか桃の花
■ 桃源郷とは斯くの如きか桃の花 ( とうげんきょうとは かくのごときか もものはな )昨日、南信州への日帰りバスツアーに行ってきた。(昨日の投稿は予約投稿。)目的は、今満開になっている「花桃(はなもも)」と「水芭蕉(みずばしょう)」を見ること。...
View Article木漏れ日の水面に光る水芭蕉
■ 木漏れ日の水面に光る水芭蕉 ( こもれびの みなもにひかる みずばしょう )南信州日帰りバスツアーの午後は、「ヘブンスそのはら」に行き、「水芭蕉(みずばしょう)」などを見てきた。 こちらは、長野県阿智村にあるスキー場で、スキーシーズン以外はロープウェイやリストで新緑や紅葉などの山景を楽しんだり、トレッキングや山野草の観察などができる。...
View Article止めどなく烏のえんどう何故咲くの
■ 止めどなく烏のえんどう何故咲くの ( とめどなく からすのえんどう なぜさくの )近所の桜並木はすっかり葉桜状態になり、朝に散歩すると緑が眩しいくらいである。あっという間の変化に今更ながら驚かされる。 さて、本日は目を下の方に転じ、「烏のえんどう」という野草を取り上げたい。特に珍しいという訳ではないが、最近あまりにもよく見かけるので取り上げることにした。...
View Articleブラシ舞うごとき上溝桜かな
■ ブラシ舞うごとき上溝桜かな ( ぶらしまう ごとき うわみず ざくらかな)桜もいつの間にかほとんど散ってしまい葉桜状態になっているが、桜の最後の記事として、今日はあまり知られていない「上溝桜(うわみずざくら)」を取り上げたい。...
View Article縋る木々数多失い山の藤
■ 縋る木々数多失い山の藤 ( すがるきぎ あまたうしない やまのふじ )最近は、朝起きて窓を開けると、緑一色の光景が目に飛び込んでくる。時節は巡り、夏が迫ってきた感じだが、この時期忘れてならない花に「藤(ふじ)」がある。京都にも名所がいくつかあり、現在大賑わいのようだ。...
View Articleチューリップ赤に拘る茶店あり
■ チューリップ赤に拘る茶店あり ( ちゅーりっぷ あかにこだわる ちゃみせあり )今日は、いよいよ平成最後の日。昭和から平成に変わった時は特別の感慨はなかったが、今回は何となく気持ちが引き締まる感じがする。...
View Articleゆずり葉の花に若葉や令和立つ
■ ゆずり葉の花に若葉や令和立つ ( ゆずりはの はなにわかばや れいわたつ )今日から、いよいよ「令和」の時代に入る。 昨日夕方には、前天皇の「退位礼正殿の儀」が行われ、本日0時に新天皇が即位、朝方に、「剣璽等承継の儀」「即位後朝見の儀」があり、天皇のご譲位が大過なく行われた。その一部始終をYouTubeで拝見したが、思っていたよりも簡素に行われたことに驚いた。...
View Articleうぐいすの声高らかに躑躅寺
■ うぐいすの声高らかに躑躅寺 ( うぐいすの こえたからかに つつじでら )今日は二十四節季でいう「立夏」に当たる。この日から、俳句の世界では夏モードに突入するが、今暫くは春の花(句)も並行して掲載していきたい。...
View Article■ ぼうたん 二句
■ ぼうたん 二句 ○ ぼうたんに坊さん笑まうお堂かな ( ぼうたんに ぼうさんえまう おどうかな ) ○ 大胆にぼうたんの散るお堂かな ( だいたんに ぼうたんのちる おどうかな...
View Article咲き満ちて小手毬描く放物線
■ 咲き満ちて小手毬描く放物線 (さきみちて こでまりえがく ほうぶつせん)今日取り上げる「小手毬(こでまり)」は、4月中頃から咲きだしたが、今も所々で見られる。 この花は、白く小さい花を沢山集めて手毬(てまり)のような丸い花となり、まるで高速カメラで撮ったスロモーション映像のように、放物線を描いた枝に並んで咲く。...
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