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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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若草の生えて清しき池の杭

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■ 若草の生えて清しき池の杭
         ( わかくさの はえてすがしき いけのくい )


イメージ 1今日は令和の三日目。今年は何だか新年が2回来ているようで、今日が正月三が日最終日のような感じもする。

さて、本日は花ではなく、数日前に植物園の池で見た「若草」を取り上げたい。掲句は、それを見て詠んだ句だが、その景が思い浮かぶだろうか。

イメージ 2
























多分、写真を見れば、こんな風に若草が生えてきているのかと驚かれるかもしれない。水面に出た杭の先や横から芽を出し葉を広げていて、吊り忍のような感じになっている。


*吊り忍(つりしのぶ): 野生のシダ植物の忍(しのぶ)を団子状のものに植えつけ、軒などに吊るしたもの。


イメージ 3尚、「若草」とは、芽を出して間もない草のことだが、丁度今頃の晩春の季語になっている。初春の頃の季語としては、むしろ「草萌え」「下萌え」などが相応しいだろう。

イメージ 4また、もう少したって緑を増して来ると「草若葉」ということもある。更に、「雀隠れ(すずめがくれ)」という面白い季語もある。

イメージ 5事のついてい言えば、夏になれば「夏の草」「夏草」「青草」がその季語となる。そして更に夏草が生い茂ってくると、むっとした匂いがたちこめてくるが、そのことを「草いきれ」という。

イメージ 6「若草」を詠んだ句はままある。以下にはネットで見つけた句をいくつか選定し掲載した。

 【若草の参考句】
  前髪もまだ若草の匂ひかな  (松尾芭蕉)
  若草に口ばしぬぐふ烏かな  (野沢凡兆)
  若草や水の滴る蜆籠      (夏目漱石)
  若草や空を忘れし籠の鶴    (飯田蛇笏)
  若草に我がゴンドラの影進む (西村和子)

イメージ 7▼▼
イメージ 8▼▼▼▼▼▼▼▼



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