シャッターを押せば名画や紅葉山
■ シャッターを押せば名画や紅葉山 ( しゃったーを おせばめいがや もみじやま ) 紅葉の方は、今ピークに達してきており、京都の東山も色とりどりの紅葉で、えも言われぬ模様を綾なしている。掲句は、そんな状況を詠んだ句で、カメラをどこに向けても、シャッターを押せば、それなりに美しい“名画”ができるという句意である。...
View Article冬紅葉まだ飽き足らず赤々し
■ 冬紅葉まだ飽き足らず赤々し ( ふゆもみじ まだあきたらず あかあかし ) 昨日遂に12月に入った。今年も後1ヵ月かと思うと、何か急に急(せ)かされる気がする。ただ、紅葉の方はというと、かなり散ってきてはいるが、楓(かえで)などは、まだまだ真っ赤に色づいている。掲句は、そんな状況を詠んだ句である。...
View Article■誰そ彼・彼は誰 二句
■誰そ彼・彼は誰 二句 ○ 紅葉散る誰そ彼をゆくシルエット ( もみじちる たそがれをゆく しるえっと ) ○ 枯葉舞う彼は誰に聞くバイク音 ( かれはまう かわたれにきく ばいくおん )...
View Article外界は知らじ古火鉢の金魚
■ 外界は知らじ古火鉢の金魚 ( がいかいはしらじ ふるひばちの きんぎょ ) いつも散歩する道沿いのある家の前に、大きな陶器の古火鉢が置いてあり、水がいっぱいに満たされている。中にいるのは数匹の赤い金魚。ずっと以前から飼われており、かつて以下の句を詠んだことがある。 関連句:...
View Article年の瀬の逆さ箒の並木かな
■ 年の瀬の逆さ箒の並木かな ( としのせの さかさほうきの なみきかな ) 本日掲載の句は、よく行く図書館前の桂(かつら)の裸木を見て作った句である。それが、丁度、箒を逆さにしたような感じだったので、まず「逆さ箒の並木かな」という中七、下五ができた。次に上五をどうするか悩んだが、箒だから年末の掃除に絡めて見ようと思い、年末の季語から選ぶことにした。...
View Article■水鳥 三句(連作もどき)
■水鳥 三句(連作もどき) ○ 水鳥の遅れまいとぞ水を掻く ( みずとりの おくれまいとぞ みずをかく ) ○ 水鳥の掻くを忘れて流さるる ( みずとりの かくをわすれて ながさるる ) ○ 水鳥の水尾広ごりて消えゆけり ( みずとりの みおひろごりて きえゆけり )...
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