吾亦紅彼もこうだと揺れてあり
■ 吾亦紅彼もこうだと揺れてあり ( われもこう かれもこうだと ゆれてあり ) 吾亦紅(われもこう)は、その花の形と名前が非常にユニークなので、俳句の中でもそのことに関連して詠まれることが多い。著名な俳人の句では、以下のようなものがある。 【参考句①】 此秋もわれもかうよと見て過ぎぬ (加舎白雄) 吾亦紅さし出て花のつもりかな...
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■ 秋風や二千キロゆく渡り蝶 ( あきかぜや にせんきろゆく わたりちょう ) 上句は、浅葱斑(あさぎまだら)という渡り蝶このことを詠んだ句である。この蝶は、よく藤袴(ふじばかま)や鵯花(ひよどりばな)にくる蝶として知られているが、渡る距離は、何と1500kmから2500km。...
View Article秋闌けてお腹でっぷり女郎蜘蛛
■ 秋闌けてお腹でっぷり女郎蜘蛛 ( あきたけて おなかでっぷり じょろうぐも ) 昨日、立冬の日を迎えたが、本格的な紅葉がこれからなので、気分的にまだ冬に入れないと述べた。実は、この他にも冬に入れない理由がある。それは、秋季の季語で詠んだ句あるいは詠みたい句がいくつも残ったからである。したがって、暫くは秋季の句を織り交ぜてブログに投稿させて頂くが、ご容赦願いたい。...
View Article散る桜懐かしきかな紅葉散る
■ 散る桜懐かしきかな紅葉散る ( ちるさくら なつかしきかな もみじちる ) 近くにある桜並木の花が咲き、そして吹雪となって散ったのは4月半ばのことである。それから半年以上たった今、桜の葉は紅葉となって散り、並木の道を軟らかな褥(しとね)のように覆っている。まさに時の移ろいを感じさせる光景である。...
View Article山茶花や子連れママチャリ走り過ぐ
■ 山茶花や子連れママチャリ走り過ぐ ( さざんかや こづれままちゃり はしりすぐ ) 近くの沿道の山茶花(さざんか)の花が、今年も花弁を散らしながら、目いっぱい咲いている。ある朝のこと、前と後のチャイルドシートに子供を乗せたママチャリが、その道を勢いよく通り過ぎて行った。山茶花といえば、「さざんかさざんか咲いた道...
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紅葉黄葉 種別十景 京都の我が近辺では、今年9月中頃から桂などの黄葉が始まったが、10月には、花水木の紅葉、桜紅葉が見られ、11月初旬には、欅(けやき)紅葉、蔦紅葉、柿紅葉が続いた。 そして中旬には、南京櫨(なんきんはぜ)、満天星(どうだんつづじ)が色づいてきて、下旬にさしかかる今は、銀杏(いちょう)の黄葉、楓(かえで)の紅葉が見られるようになった。...
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