■雪 二句
■ 雪 二句 ○ ふわふわと雪に包まれ冷たかり ( ふわふわと ゆきにつつまれ つめたかり ) ○ どか雪を踏めばぎゅぎゅっと音のする ( どかゆきを ふめばぎゅぎゅっと おとのする )...
View Article正月や人なき雪の真如堂
■ 正月や人なき雪の真如堂 ( しょうがつや ひとなきゆきの しんにょどう ) 年初は神社への初詣が相場となっているが、この間お寺の方はどうなのだろう。そんな疑問もあり、正月二日の朝、吉田神社へ初詣に行くついでに、真如堂というお寺に立ち寄った。...
View Articleビードロの冬の風鈴鳴りやまず
■ ビードロの冬の風鈴鳴りやまず ( びーどろの ふゆのふうりん なりやまず ) 俳句や写真をやりだして変わったことの一つは、細かいことを見るようになったことである。それ以前であれば見過ごしていたことも、面白いと思い足を止めて見ることがしばしばある。...
View Article冬の花寄せて華やぐ狭庭かな
■ 冬の花寄せて華やぐ狭庭かな ( ふゆのはな よせてはなやぐ さにわかな ) 先週の土曜日、今年初めて京都の植物園に行ってきた。冬の植物園はこれまで行ったことがなかったが、今回は俳句ネタ探しも兼ねての訪問。予想通り、花らしいものはほとんど咲いていなかったが、たまたま、「第4回寄せ植えハンギングバスケット展」が開かれていて、しばしそれを鑑賞した。...
View Article蝋梅咲く紙石鹸の匂いして
■ 蝋梅咲く紙石鹸の匂いして ( ろうばいさく かみせっけんの においして ) 先日行った植物園では、ほとんど花が咲いていなかったが、それでも冬に咲く何種かの花は咲いていた。その一つである蝋梅(ろうばい)は、まだ5分咲きだったが近づくと非常にいい匂いがした。この匂い何かに似ていると思い浮かんだのが「石鹸」。当初、そのことを以下のように詠んだ。...
View Articleもがく手のオブジェの如く菰巻き蘇鉄
■ もがく手のオブジェの如く菰巻き蘇鉄 ( もがくての おぶじぇのごとく こもまきそてつ ) 先日行った植物園の光景で、もう一つ面白かったのは、菰に巻かれた蘇鉄(そてつ)である。その様子が、まるで地面から突き出た手のように見えた。本日の掲句は、そのことを詠んだもの。「菰巻き」は、「藪巻き(やぶまき)」ともいい、冬の季語。...
View Articleバス停に送る人あり水仙花
■ バス停に送る人あり水仙花 ( ばすていに おくるひとあり すいせんか ) 最近ようやく、近辺でも日本水仙が方々で見られるようになってきた。いつもよりも心なしか遅い感じがする。本日の掲句は、その水仙をあるバス停の近くで見て詠んだ句である。実は過去にも、同じ場所で以下の句を詠んでいる。...
View Article岩となり山椒魚は生きてきし
■ 岩となり山椒魚は生きてきし ( いわとなり さんしょううおは いきてき し ) 先週土曜日、少し気分転換に京都水族館に行ってきた。この水族館は、2012年に開業したもので、前々から一度は行って見ようと思っていた。行って見ると期待していた以上に面白く、句も何句か詠むことができた。そこで今日から5日間は、その句と写真を掲載することにした。...
View Articleふわふわと生きるも楽し水海月
■ ふわふわと生きるも楽し水海月 ( ふわふわと いきるもたのし みずくらげ )京都水族館吟行の第三弾は「海月(くらげ)」。薄暗い海洋ゾーンに入ると、大きな水槽に所狭しと浮遊している沢山の海月が目に入ってきた。体は透き通っていてふわりふわりと重なりながら浮き沈みしているのが印象的だった。...
View Articleショータイム人もイルカも笑いけり
■ ショータイム人もイルカも笑いけり ( しょーたいむ ひともいるかも わらいけり )京都水族館吟行の第五弾(最終回)は「イルカ」。当水族館の花形である。大きなプールでイルカショーがあるというので行って見ると、観客席はほとんど埋まっていた。かろうじて席を確保し、数十年ぶりにショーを見た。...
View Article