■ 石蕗の絮ぼこぼこり日向ぼこ
( つわぶきの わたぼこぼこり ひなたぼこ )
本日の掲句は、そんな石蕗の絮を見て詠んだ句だが、「ぼこ」の語呂合わせを意識した句でもある。日向ぼこした感じで、気楽に読んでいただければ幸いである。尚、「石蕗の花」は冬の季語だが、「石蕗の絮」は季語ではないので、本句では「日向ぼこ」を季語(冬)とした。
ところで、句を詠もうといろいろ思案していると、時々こういう語呂合わせの戯れ句(ざれく)ができる。俳句は、文学だ、芸術だという人もいるが、時には肩から力を抜き、言葉の遊びとして楽しむのも良いのではないだろうか。
因みに、これまで作った語呂合わせの句は30句ほどあるが、その中で比較的ましと思われる8句を以下に掲載する。一度ブログに掲載しているので、覚えておられる句もあるかも知れない。
【語呂合わせの句】
日の本は桜さくさく桜さく ( ひのもとは さくらさくさく さくらさく )
沿道の烏野豌豆から雀 ( えんどうの からすのえんどうから すずめ )
早々と朽ちて口惜し梔子の花 ( はやばやと くちてくちおし くちなしのはな )
くすくすと風も笑うよ楠若葉 ( くすくすと かぜもわらうよ くすわかば )
沿道の烏野豌豆から雀 ( えんどうの からすのえんどうから すずめ )
早々と朽ちて口惜し梔子の花 ( はやばやと くちてくちおし くちなしのはな )
くすくすと風も笑うよ楠若葉 ( くすくすと かぜもわらうよ くすわかば )
白無垢の無垢の娘や白木槿 ( しろむくの むくのむすめや しろむくげ )
箒木の穂にちりちりと塵の花 ( ほうきぎの ほにちりちりと ちりのはな )
箒木の穂にちりちりと塵の花 ( ほうきぎの ほにちりちりと ちりのはな )
細枝にカリンカカリンカ花梨なる ( ほそえだに かりんかかりんか かりんなる )
もじゃもじゃのなんじゃもんじゃが雪のごと
( もじゃもじゃの なんじゃもんじゃが ゆきのごと )
こういう句は、結構真面目に句作に取り組んでいる時に思いつくことが多い。一般的には、こういう語呂合わせや駄洒落の句は好ましくないと言われているが、自分としては一つの楽しみとして今後も作っていきたい。但し、こういう句にのめり込むと本来の句が疎かになりそうなので要注意だが。