■海津大崎にて 桜四句
■ 海津大崎にて 桜四句 ○ 花冷えの海津大崎光る湖 ( はなびえの かいづおおさき ひかるうみ ) ○ 琵琶湖畔どこまで続く桜道 ( びわこはん どこまでつづく さくらみち ) ○ 花の雲ひょっこり浮かぶ竹生島 ( はなのくも ひょっこりうかぶ ちくぶじま )...
View Article花屑の上や花韮咲き誇る
■花屑の上や花韮咲き誇る ( はなにらの うえや はなにら さきホコる )昨日は海津大崎の桜が満開になっているという記事を掲載したが、近辺の桜はというとほとんどが散ってしまった。 ただ、散った桜の花びらを敷物のようにして咲いている花がある。それが、今日取り上げる「花韮(はなにら)」である。...
View Articleせせらぎに揺らぐ数多の猫の目草
■ せせらぎに揺らぐ数多の猫の目草 ( せせらぎに ゆらぐあまたの ねこのめそう )本ブログでは、できるだけ近辺で見られる植物を取り上げているが、まだ掲載できていない植物がたくさんある。 本日取り上げる「猫の目草」もその一つで、先日ある神社の参道の横に流れる小川に群生して咲いているのを見つけ、今回取り上げることにした。...
View Article三椏の枝の先々花一つ
■ 三椏の枝の先々花一つ ( みつまたの えだのさきざき はなひとつ ) 三椏は冬の最中ブラシのような蕾を裸木につけていたが、3月初頃より徐々に開花し始めた。 そして、3月中頃から末にかけて満開になり、桜や連翹、雪柳などとともに、近くの疎水べりを賑わしていた。...
View Article■通り過ぎゆく花たち 《沈丁花、土佐水木、山茱萸》
■ 通り過ぎゆく花たち 《沈丁花、土佐水木、山茱萸》●本ブログでは、主として、その時々の植物を取り上げ、新しい句ができたものから写真とともに掲載しているが、句がなかなかできず花の盛りが終わってしまったものも多々ある。●こちらの都合で、そういう植物を取り上げないのも何となく心苦しいので、今後それらについては、過去句とともに幾つかまとめて掲載することにした。 【沈丁花(じんちょうげ)】...
View Article旨そうな桜餅のごと八重桜
■ 旨そうな桜餅のごと八重桜 ( うまそうな さくらもちのごと やえざくら )近辺の桜はすっかり葉桜状態になっているが、その中に時々まだ花を咲かせているものが見られる。遅咲きの八重桜である。 先日たまたま、満開になっている八重桜に出会い、ぼんやりと花を眺めていると、ふとその花の形が先日食べた桜餅にそっくりなのに気がついた。...
View Article青空がまことお似合い花水木
■ 青空がまことお似合い花水木 ( あおぞらが まことおにあい はなみずき )桜の花がほぼ散った後、急速に目立ってきた花といえば、やはり、「花水木(はなみずき)」を上げざるを得ない。...
View Article雨上がり白山吹の実は黒き
■ 雨上がり白山吹の実は黒き ( あめあがり しろやまぶきの みはくろき )現在、様々な春の花が咲き乱れているが、誰もが知っている「山吹」も一重のもの、八重のものが方々で見られる。 その中にあって、時々見かけるのが、白い花をつける「白山吹(しろやまぶき)である。...
View Article■通り過ぎゆく花たち(2) 《木蓮・白木蓮、連翹、木五倍子》
■ 通り過ぎゆく花たち(2) 《木蓮・白木蓮、連翹、木五倍子》 ●本ブログでは、主として、その時々の植物を取り上げ、新しい句ができたものから写真とともに掲載しているが、句がなかなかできず花の盛りが終わってしまったものも多々ある。 ●先般、それらの花をいくつかまとめて掲載したが、今回は第2弾として3つの花木を掲載したい。現時点では、いずれの花もほとんど散ってしまった。...
View Article■通り過ぎゆく花たち(3) 《ムスカリ、錨草、貝母》
■ 通り過ぎゆく花たち(3) 《ムスカリ、錨草、貝母》 ●昨日は盛りが過ぎた花の中でも花木として知られるものを取り上げたが、本日は第3弾として、特に草花に絞って取り上げたい。●掲載した草花は、街中ではあまり見られないものだが、植物園や自然公園などではよく見かける。いずれも花の形がユニークであり、名前も短くて覚えやすい。 【ムスカリ】 賑やかにムスカリ群るる川辺かな...
View Article藤の香や鳳凰光る平等院
■ 藤の香や鳳凰光る平等院 ( ふじのかや ほうおうひかる びょうどういん )近辺で晩春の代表的な花である藤の花が方々で見られるようになってきた。そこで昨日は、京都の藤の名所とされる「平等院(びょうどういん)」に行ってきた。...
View Article苧環はくるくる回る走馬燈
■ 苧環はくるくる回る走馬燈 ( おだまきは くるくるまわる そうまとう )比較的によく見ている花でも、まだ一句も詠めてないものがいくつもある。 今日取り上げる「苧環(おだまき)」もその一つ。花はカラフルで非常にユニークな姿形をしているのだが、どうもいい句が浮かばない。...
View Articleおのが身を花でかためて花蘇芳
■ おのが身を花でかためて花蘇芳 ( おのがみを はなでかためて はなずおう )今日も昨日に続いて、比較的よく見る花でまだ一句も詠めてないものを取り上げたい。その花の名は、花蘇芳(はなずおう)。 この花は、桜と同じ頃に咲く花で、葉に先立って蝶型の小さな花を枝や幹にびっしりつける。花の色は鮮やかな紅紫色(ピンク)。...
View Article蜜蜂の羽音かそけし蓮華畑
■ 蜜蜂の羽音かそけし蓮華畑 ( みつばちの はおとかそけし れんげばた )今日取り上げる蓮華草(れんげそう)は、幼い頃、田んぼ一面に咲いているのをよく見かけたが、最近はほとんど見かけない。...
View Article■通り過ぎゆく花たち(4) 《柳、楓、青木》
■ 通り過ぎゆく花たち(4) 《柳、楓、青木》 ●本シリーズの第4弾は、比較的よく知られた樹木だが、その花についてはあまり知られていないものを取り上げたい。 ●これらの花は、しっかり見れば直ぐに見つかるが、色が非常に地味であったり、花という認識が薄かったりで、見過ごされることが多い。 【柳(やなぎ)】 柳にもちゃんと緑の花が咲く 川端に芽吹く柳の風やわし...
View Article大学に続く躑躅の街路かな
■ 大学に続く躑躅の街路かな ( だいがくに つづくつつじの がいろかな )今周囲で最もよく見かける花と言えば、やはり躑躅(つつじ)を上げざるを得ない。街路や公園など至るところで見ることができる。 先日もある大学の付近を通ったら、大通り沿いに色とりどりの躑躅が果てもなく咲いていた。 本日の掲句は、そんな情景を詠んだ句。「躑躅」は春の季語。...
View Article雄雌が分かれて垂るる花通草
■ 雄雌が分かれて垂るる花通草 ( おすめすが わかれてたるる はなあけび ) *雄花京都の植物園には2週間おきに行っているが、それでもタイミングが悪く、出会わなかった植物がある。今日取り上げる「通草(あけび)」もその一つで、先日初めて実物を見た。...
View Articleハンカチの花も萎れん夏隣
■ ハンカチの花も萎れん夏隣 ( はんかちのはなも しおれん なつどなり )先週の土曜日に、例により植物園に行ったが、タイミングよく「ハンカチの木」の花が満開になっているのを見ることができた。 この花、その名の通り、ハンカチのような白い大きな花びら(実は苞といわれるもの)をひらひらさせて咲く。...
View Article暮の春エリカの花は未だ満つ
■ 暮の春エリカの花は未だ満つ ( くれのはる えりかのはなは いまだみつ )今日取り上げる「エリカ」という花の名は、女優「沢尻エリカ」の名前、古くは西田佐知子の「エリカの花散るとき」という歌のタイトルなどで知っていた。しかし、その花を実際に見たのは数年前のことで、場所はやはり京都の植物園だった。...
View Article■通り過ぎゆく花たち(5) 《ミモザ、満天星、花梨》
■ 通り過ぎゆく花たち(5) 《ミモザ、満天星、花梨》 ●「月日は百代(はくたい)の過客(くわかく)にして、行(ゆき)かふ年も又旅人也。」 これは、松尾芭蕉作「おくのほそ道」の冒頭の一文。 ●時期がくれば突如として花を咲かせ、散っていくのを見ていると、その花たちも又旅人のように思えてくる。今回取り上げた花たちも、今は跡形もなく散ってしまい、緑の葉だけが虚しく揺れている。 【ミモザ】...
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