■ 新天地求め川辺にフリージャー
( しんてんち もとめ かわべに ふりーじゃー )
そんなことを思いながら詠んだのが本日の掲句である。自力でここまで飛んできたのかどうか分からないが、広い地を得て生き生きしている感じがする。フリージアは春の季語。
ところで、本句はダジャレの句でもある。どこがダジャレなのか分からない人のために解説すると、下五の「フリージャー」の「フリー」を「自由」と訳せば「自由じゃー」ということになる。
改めて花の様子を見ると、新天地にきて「自由じゃ~」と叫んでいるようではないか!?「フリージア」を敢えて「フリージャー」としたのは、このダジャレを意識してのこと。
因みに、フリージアに関しては、過去に以下の句を詠んでいる。
斜にかまえエントランスのフリージア
これは、近所のアパートの門から玄関までの通路に、鮮やかな黄色の花を咲かせているのを見て詠んだ句。どの花も何故か斜め上に伸びていた。
フリージア(フリージャー)は、アヤメ科フリージア属の半耐寒性の球根植物の種のひとつ。南アフリカ原産で、日本へは明治の後半に渡来したとのこと。花期は2月~4月で、花色には黄色の他に白・紅・紫などがある。
名前の由来は、南アフリカで植物採集をしていたデンマークの植物学者エクロンが、発見した植物を親友のドイツ人の医師フレーゼに献名したもの。自由を意味する「フリー」とは全く関係なさそうだ。和名にはアサギスイセン(浅黄水仙)、コウセツラン(香雪蘭)がある。
「フリージア」を詠んだ句は意外にも結構ある。以下にはネットで見つけた句をいくつか掲載した。(以前掲載したものは除く。)
【フリージアの参考句】
アマリリスまでフリージアの香りかな (高野素十)
無援なる夜を貧ればフリージア (櫂未知子)
幾万のフリージアの花左右に海 (日高房子)
フリージアたくさん咲いて親孝行 (加藤ミチル)
フリージアに空の来ている枕許 (永田耕一郎)
*本記事は日時指定投稿です。現在旅行中ですので、コメントの返信は明日以降になります。ご了承ください。
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