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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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冬川に番長のごとく大鷭

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■ 冬川に番長のごとく大鷭 
                             ( ふゆがわに ばんちょうのごとく おおばん )

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12月に入り、鴨川などの水辺に鴨などの水鳥がかなり増えてきた感じがする。そんなおり、時々出かける岡崎公園の疏水を見に行った。

当日は、マガモ、カルガモ、キンクロハジロ、ヒドリガモ、オナガガモなどいつも来る水鳥が集結していたが、それらに混じって新たにオオバンが見られた。

オオバンは、ブログや図鑑で何度も見たことがあるが、実のところ実物を見たのは今回が初めてである。

毎年ここに来ていて、今回初めて見たということは、確証はないが、この場所には初めてやってきたのではないかと思う。

本日の掲句は、そのオオバン=大鷭を見て詠んだ句である。

全身が真っ黒で、
嘴(くちばし)から額にかけて白い、その厳めしい風体と名前から学ランの番長を連想し、当初以下のように詠んだ。

               学ランの番長のごとく大鷭

*学ラン:詰襟タイプの男子学生服。特に上着の丈が長く、だぶついたズボンのもの。「ラン」とは「オランダ」を意味し、江戸時代では洋服を「蘭服」と呼んでいたことに由来する。

ただ、「大鷭」は夏の季語になっているので、上五に冬の季語「冬川」をおいた。


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大鷭は、ツル目クイナ科オオバン属に分類される鳥類の一種。アフリカ大陸北部、ユーラシア大陸などに分布。日本では夏季に北海道(夏鳥)、本州、九州で繁殖し、冬季になると本州以南で越冬する(冬鳥もしくは留鳥)。

全長40cm弱。全身黒色(雌雄同色)で、額から嘴にかけて白い肉質(額板)で覆われる。目(虹彩)は赤褐色。足は暗緑色で、指には長くてひれ状の水かきがあり、頭を前後に振りながら泳ぎ、潜ってエサを取る。


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湖沼、河川、水田、ハス田などのヨシやガマが生育する湿地に生息し、主に水生植物を食べるが魚類、鳥類の卵や雛、昆虫、軟体動物なども食べる。

名前は、鷭(ばん)に似ており、それよりも大型であることに由来する。鷭は、額から嘴にかけて赤い額板を持ち、大鷭とは容易に区別がつく。


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「鷭」を詠んだ句は多いが、「大鷭」を詠んだ句は意外と少ない。以下には、ネットで見つけた句を参考まで掲載する。

     【大鷭の参考句】
      沼の面に大鷭降りて小鷭飛び    (為成菖蒲園)
      大鷭の声かも風を撒き散らし    (河合凱夫)
      大鷭の水尾ゆるやかに広げ来し  (鈴木久美子)

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