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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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白き鯉紅葉の池に揺蕩えり

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■ 白き鯉紅葉の池に揺蕩えり
              ( しろきこい もみじのいけに たゆたえり )
 
今、紅葉もかなり見頃になってきているが、その一方で落葉も非常に多くなってきた。先日は、近くの寺の池の面に沢山の紅葉した葉が浮かび、その下を白い鯉がゆっくりと泳いでいるのを見た。

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本日の掲句は、その時の様子を詠んだ句である。ただ、後で調べて見ると過去にも以下の句を詠んでいた。

  黒き鯉落葉の池に揺蕩えり

これは、年の瀬に詠んだ句だが、今回詠んだ句と形式はほぼ同じである。だから、少し形を変えようとも思ったが、句から受ける印象は大分違うと思い、このまま残すことにした。
*揺蕩う(たゆたう):ゆらゆらと揺れ動いて定まらない。気持ちが定まらずためらう。

尚、掲句では「紅葉」が秋の季語。鯉は単独では季語にならないが、「緋鯉」「錦鯉」「斑鯉」は夏の季語、「寒鯉」は冬の季語となる。

俳句を作り始めた頃はそれほどでもなかったが、何年も続けていると、同じ題材について詠む句が、前に詠んだものと似ていたり、時には全く詠めなくなったりする。しかし、これはやむを得ないことだろう。

何故なら、同じ題材を見て次々と新しい発見があることもないし、面白い着想が生まれてくる訳ではないからである。だから、新たに詠めない時は、前に詠んだ句を詠み直したり、全く新しい題材を求めて、今まで行ったことのない所に出かけたりする。

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鯉と紅葉では、他に以下の句を詠んでいる。

     水清く鯉も早々もみじ狩り

これは、8月の終わりの紅葉が始まった頃に詠んだ句である。

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ところで、鯉とはどんな魚なのか。身近で見ていながら、あまりその実態を知らなかったので、Wikipediaなどを参考に要点を整理してみた。

● 鯉は、コイ目・コイ科に分類される魚で、比較的流れが緩やかな川や池、沼、湖、用水路などにも広く生息する淡水魚である。
● 食性は雑食性で、水草、貝類、ミミズ、昆虫類、甲殻類、カエル、他の魚の卵や小魚など、口に入るものならたいてい何でも食べる。
● 生命力は極めて強く魚にしては長寿の部類で、平均20年以上、まれに70年を超す個体もある。鱗の年輪から推定された最長命記録は226年だとか。(信憑性は?)
● 日本のコイは大昔に中国から移入されたと言われていたこともあったが、琵琶湖など第三紀の地層から化石も発見され、古来日本に自然分布していたとされる。
● 錦鯉(ニシキゴイ)は、普通の鯉を観賞用に養殖した変種である。黒以外の鯉を色鯉(イロゴイ)、特に赤い鯉を緋鯉(ヒゴイ)という。
● 錦鯉を育てることは19世紀の新潟県で始まり、1914年の東京博覧会に出品されてから注目されることとなり、日本中で爆発的に広まった。現在は世界的にも注目され輸出されている。
●因みに、錦鯉は日本の国魚。
 
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