Quantcast
Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1553

詰草の赤白小米の勢ぞろい

$
0
0
■ 詰草の赤白小米の勢ぞろい
    ( つめくさの あかしろこごめの せいぞろい )

現在、鴨川などの河川敷へ行けば、よく目にするのが「白詰草(しろつめくさ)」と「赤詰草(あかつめくさ)」である。さらに、あまり名が知られていない「小米詰草(こごめつめくさ)」も負けず劣らす繁茂している。

本日の掲句は、そんな様子を詠んだ句である。季語は「赤詰草」「白詰草」だが、いずれも春の季語。

イメージ 1さて、これらの詰草に関しては、過去に何度か取り上げているが、以下には、これまで詠んだ句と写真を合わせて掲載したい。

イメージ 13▼▼

 【白詰草】

 白詰草の褥に寝れば雲一朶

*褥(しとね):座る時や寝る時に下に敷く物。 *一朶(いちだ):ひとかたまり。

白詰草は、マメ科シャジクソウ属の多年草で原産地はヨーロッパ。日本には明治時代以降、家畜の飼料用として導入されたものが野生化した。













イメージ 2

花期は4月~8月。花は白色で、葉の柄よりやや長い花茎の先につく。

詰草の名称はオランダ船の荷物(ガラス製品)の詰め物(緩衝材)として使われたことに由来する。

イメージ 12別名にクローバーがあるが、普通3枚の複葉のところ、時に4枚のものがあり「四つ葉のクローバー」として珍重される。

かつて、俳句では「苜蓿の花(うまごやしのはな)」と詠まれていたようだが、あまり好まないので使ったことはない。

イメージ 3

▼▼▼▼


イメージ 4  【赤詰草】

 赤白の詰草いきれ梅雨晴間

*中七の「詰草生きれ」は、「詰草」と「草いきれ」を合成し短縮した私的造語。「草いきれ」とは、「夏草の茂みから発生するむっとする熱気」のことで夏の季語。



















イメージ 5赤詰草は、白詰草と同科同属の多年草でヨーロッパ、西アジア原産。白詰草と同時期の明治時代に牧草として渡来。

イメージ 6花期は5月~9月。葉っぱのすぐ上にピンクの花を咲かす。白詰草よりも少し遅く咲く。別名は「紫詰草」「赤クローバー」。

イメージ 7














▼▼▼▼

イメージ 8  【小米詰草】

 細やかに空地彩る小米詰草

小米詰草は、マメ科シャジクソウ属の1年草。ヨーロッパ、西アジアが原産地。日本には明治末期に渡来。




















イメージ 9花期は4月から7月。黄色い米粒のような花を咲かせる。そのことから正式には「米粒詰草(こめつぶつめくさ)」と言うそうだ。

イメージ 10和名は、白詰草に似ているが全体的にそれより小さいことに由来する。黄花詰草(きばなつめくさ)ともいう。

非常に繁殖力が強く、空地などがあれば、それを覆うように増殖していく。花が小さいのでしっかり見ないと分からないが、いつの間にか一面が黄色に彩られる。

イメージ 11▼▼▼▼



Viewing all articles
Browse latest Browse all 1553

Trending Articles