■ 皓皓と天使の梯子雪山に
( こうこうと てんしのはしご ゆきやまに )
その時に思いがけなく見たのが、今日取り上げた「天使の梯子(てんしのはしご)」である。
他のブログでは何度も見ていたが、賀茂川で実際に見たのは初めて。少々興奮し、何枚も写真を撮った。
【天使の梯子】
●気象用語では、「薄明光線(はくめいこうせん)」という。太陽が雲に隠れている時、雲の切れ間あるいは端から光が漏れ、光線の柱が放射状に地上へ降り注いで見える現象の俗称。「光芒(こうぼう)」「レンブラント光線」とも呼ぶ。
●「天使の梯子」という名称は、旧約聖書に由来し、ヤコブが夢の中で、雲の切れ間から差す光のような梯子が天から地上に伸び、そこを天使が上り下りしている光景を見たという逸話から。「ヤコブの梯子」ともいう。
本日の掲句は、その時に見た様子を詠んだものである。「雪山」が冬の季語。
さて、句の詠み方については、人それぞれにいろいろあるが、自分の場合は、現場でキーワードを先ずいくつか決める。今回は「天使の梯子」は必須とし、季語を「雪山」とした。
それを入れて、下書き程度にさらっと詠んだのが以下の句。
雪山に天使の梯子かかりたり
雪山にかかる天使の梯子かな
「天使の梯子」が強調され、前句よりも俳句らしくなったので、これで投稿しよう思い、昨夜は眠った。
壮大な天使の梯子雪山に
前句では、現場で見た、あの壮大な景観が見えないということで、上五に「壮大な」を入れた。実のところ、この上五については、他にもいろいろな語句を検討した。
ハレールヤ天使の梯子雪山に
「天使」がキリスト教からきているので、これもありかなと思ったが、信者ではないのでこれは断念。
*ハレールヤ:ハレルヤともいい、キリスト教で歓喜・感謝をあらわす語。
以上、長々と、本日の掲句を作る過程を掲載したのは、これから俳句を詠んで見たいと思う方の参考にでもなればと思ったからである。
一概にどれが良いとは言えないが、自分は目下のところ「寡作」を旨としており、一つのテーマでは原則年一句とし、投稿するまでは、できるだけ数日寝かせている。それはそれで面白い。
(一つのテーマで何句も詠むと直ぐにネタ切れになるので、それを避けるという実務的な意味もある。)