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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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涼風に花も可憐に小紫

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■ 涼風に花も可憐に小紫
    ( すずかぜに はなもかれんに こむらさき )
 
小紫(こむらさき)は、秋に小さいビーズ玉のような実を鈴なりにつける。実の表面はつるつるとしていて、日が当たると宝石のように光って美しい。小紫は、どちらかというと花よりも実の方がよく知られていて、秋の季語にもなっている。

イメージ 1花の方はというと、丁度今頃に咲くが、非常に小さいのであまり目立たない。しかし近づいて見ると、薄い紫色の花弁と黄色の雄蕊が、まことに可憐である。上句は、そんな花の印象を詠んだ句である。尚、小紫の花の方は、残念ながら季語になっていないので、上五に夏の季語「涼風(すずかぜ)」をおいた。

因みに小紫の実については、これまで以下の句を詠んだ。

  【関連句】
     小珠寄せ気品を醸す小紫
     キラキラとビーズのごとくコムラサキ

小紫は、クマツヅラ科ムラサキシキブ属の落葉低木。花は、6月~8月頃咲く。実は9月~11月頃になる。同科同属の植物で紫式部(むらさきしきぶ)があるが、小紫という名前は、この木を小さくしたものという意味でつけられたとのこと。
 
通常、家庭の庭に植えられている「紫式部」と呼ばれるものは、実際には、「小紫」であることが多いそうだ。 別名で「小式部(こしきぶ)」ともいう。

尚、季語になっていないせいもあり、参考になりそうな「小紫の花」の句は見つからなかった。
 
イメージ 2

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