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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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梅雨晴れや日輪のごと地湧金蓮

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■ 梅雨晴れや日輪のごと地湧金蓮 
                     ( つゆばれや にちりんのごと ちゆうきんれん )


イメージ 1今日取り上げる「地湧金蓮(ちゆうきんれん)」は、京都の植物園で毎年見ていたのだが、これまでブログで取り上げることはなかった。

それは、非常に珍しい植物だが、掴みどころがなかったこと、あまり愛着が持てなかったためだと思う。

ただ、毎年見ていると、愛着もだんだんと湧いてきて、今回取り敢えず句を詠み、写真と共に取り上げることにした。

本日の掲句は、花の外観の印象を詠んだもので、写真を見てもらえば説明は要しないと思う。

尚、この花は季語でないので、上五に夏の季語「梅雨晴れ」をおいた。

*梅雨晴れ:梅雨の期間中の一時的な晴れ間。




イメージ 2
地湧金蓮はバショウ科ムセラ属の亜熱帯性多年草。原産地は中国の雲南省。「ちようきんれん」とも言う。日本でも1990年の大阪花博の目玉植物として展示され、その後全国に普及した。

イメージ 3花は春から秋にかけて次々と咲き、長期間(5月~11月)咲き続ける。花の大きさは30cm程だが、花のように見えるのは苞(ホウ)と呼ばれる花弁状の葉で、本当の花はその間に見える小さく細い筒状の物。ほとんど目立たない。

イメージ 4名前は、花を咲かせた容姿が、地面から湧いてきた金色のハスのように見えることから付けられたとのこと。日本では「耐寒バナナ」とも言う。尚、通常の蓮とは全く関係はない。

バナナの近縁種であることから、別名で「チャイニーズ・イエロー・バナナ」とも言う。

イメージ 5「地湧金蓮」は日本に導入されてから日が浅く、季語にもなっていないので、当然ながらこれを詠んだ句はほとんどない。したがって、以下には「梅雨晴れ」の参考句を掲載する。

    【梅雨晴れの参考句】
     梅雨晴れのわたくし雨や雲ちぎれ      (松尾芭蕉)
     梅雨晴れんとして上野の鳶の低く舞ふ   (正岡子規)
     梅雨晴れや佐久の村人鯉飼へる     (田中冬二)
     梅雨晴れの或る日選んで靴を干す    (高澤良一)
     梅雨晴れの満月土間の蓑に射す     (高木虹鳩)


イメージ 6
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