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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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いでたちは雪の王女や雪の下

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■ いでたちは雪の王女や雪の下
                                 ( いでたちは ゆきのおうじょや ゆきのした )


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近くの児童公園の片隅で、今年も「雪の下(ゆきのした)」が花を咲かせている。この花、遠くから見ると名前の通り、雪がちらちら降っているように見える。

しかし、近くで個々の花を見ると、実に面白い形をしている。
花の模様も実にユニークである。

これを何に譬えたら良いだろうと思いめぐらし、これまで、「ピエロ」「妖精」などに譬えて以下のような句を詠んだ。

 笛吹けばピエロが踊る雪の下

 雪の下ひらり妖精舞い出づる


*Henrietta_Maria_as_Princess_of_France

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更に今回は、花の形をドレスアップした「王女」に譬えてみた。

何がもっともぴったり当てはまるか未だ判定できないが、いろいろと想像を楽しませてくれる花ではある。

尚、「雪の下」は「鴨足(脚)草」、「虎耳草」とも書き、夏の季語になっている。





▼▼▼▼

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因みに、「雪の下」を遠くから見た印象に関しては以下の句を詠んでいる。

    道の辺に揺れてちらちら雪の下


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「雪の下」は、ユキノシタ科ユキノシタ属の常緑多年草。原産地は日本、中国など。 山地の日陰や谷川沿いに自生する。

開花期は5~7月頃。高さ20~50cmの花茎を出し、多数の花をつける。花は五弁で、上の3枚が小さく濃紅色の斑点があり、下の2枚は白色で細長い。


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葉は山菜として、天ぷら、おひたしなどにして賞味される。また、民間薬として腫れものなどの消炎、凍傷や火傷にも使われる。


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名前の由来には、「雪が上に積もっても、その下に緑の葉があることから」、あるいは「白い花を雪に見立て、その下に緑の葉があることから」とする説がある。見た感じからすれば、後者の方があっているような気がする。

また、「鴨足(脚)草」、「虎耳草」と書くのは、花の形が鴨の足や虎の耳に似ていることから。虎耳草は「こじそう」とも読む。


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「雪の下」「鴨足(脚)草」「虎耳草」で詠んだ句はままあり、以前に何句か紹介したことがあるが、以下にはそれ以外のものを掲載した。

    【雪の下等の参考句】
     虎耳草流人の家に栄えける (佐藤春夫)
     遠雷の大きく一つ鴨足草   (星野立子)
     筧水鴨足草に落ちてゐし   (細見綾子)  
*筧(かけい):樋(とい)
     虎耳草石垣沿ひに風の起つ (高澤良一)
     雪舟の庭見に来しが雪の下 (飛高隆夫)

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