■ 朝顔や開店待てる民芸店
( あさがおや かいてんまてる みんげいてん )
その朝顔、今も方々で見かけるが、先日ある開店前の民芸店の引き戸を飾るように咲いているのを見た。それが、何とも爽やか感じであり掲句を詠んだ。(写真の方は、その店だけでなく、他の場所で撮ったものも何枚か掲載している。)
因みに、朝顔に関しては、過去に以下の句を詠んでいる。
【関連句】
① 朝顔におはようと声かけし朝
② 朝顔や日記に記す昨日今日
③ 朝顔の目覚め宜しき朝の顔
①は、ある悩み事が解消しすかっと目が覚めた朝、大きく開いた朝顔の花を見て詠んだ句。
②は、夏休みの絵日記帳の表紙に描かれていた朝顔を思いだし詠んだ句。今は絵日記でなく、数行のパソコン日記をつけている。
③は、爽やかな初秋の朝に詠んだ句。朝顔は、やはり朝の早い時に見るのが良い。
③は、爽やかな初秋の朝に詠んだ句。朝顔は、やはり朝の早い時に見るのが良い。
朝顔は、ヒルガオ科サツマイモ属の蔓性一年草。中国原産で、平安時代に薬草として渡来した。花は大きく開いた円錐形で、5枚の花弁が漏斗状に融合している。日没してから約10時間後(朝4時頃)に開花し、昼前には萎んでしまう。
日本種の花期は7月初から8月末だが、中央アメリカ原産の西洋朝顔などは、8月初めから11月初め位まで咲く。
朝顔が観賞用となったのは鎌倉時代以降で、特に江戸時代には繰り返し朝顔ブームが訪れ、葉と花の多様な変化や組み合わせを楽しむ「変化朝顔」が創り出された。明治に入ってからは、「大輪朝顔」が持てはやされ、今日の全盛の礎になったとのこと。
朝顔に詠んだ句は非常に多く、以前本ブログでも何句か紹介したが、今回はそれ以外の句をいくつか掲載した。
【朝顔の参考句】
土砂降りに明けて朝顔の瑠璃ひとつ (水原秋櫻子)
朝顔のしぼみ滲みて葉を染むる (高野素十)
朝顔に口笛ひよろと夏休 (中村汀女)
朝顔やおもひを遂げしごとしぼむ (日野草城)
身を裂いて咲く朝顔のありにけり (能村登四郎)