Quantcast
Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1553

よさこいを踊るがごとく土佐水木

$
0
0
■ よさこいを踊るがごとく土佐水木
                             ( よさこいを おどるがごとく とさみずき )

昨日紹介した「ラッパ水仙」もそうだが、今黄色の花が非常に目立っている。今日取り上げた「土佐水木(とさみずき)」もその一つで、先週行った植物園では満開になっていた。

イメージ 1この土佐水木を知ったのは数年前だが、ある民家の庭に植えられており、塀越しに沢山の花が、
モビールのように木から垂れ下がっていた。面白い花もあるもんだとその時は思った。

本日の掲句は、その土佐水木の「土佐」にかけて何か句ができないかと考えて詠んだ句である。土佐と言えば「坂本龍馬」、「鰹のたたき」、それから何があるだろうと思いめぐらしていた時に「よさこい節」を思い出した。

「よさこい節」といっても、最近はそれをアレンジした「よさこい鳴子踊り」が全国的に有名になっている。それは、スローテンポな原曲と違って、アップテンポで唄われ、踊りもリズムよく激しい。

掲句は、沢山ぶら下がった花をその踊り子に喩えて詠んでみた。賑やかな花の雰囲気と何となくあっているような気がする。「土佐水木」は春の季語。

因みに、土佐水木に関しては過去に以下の句を詠んでいる。

    黒潮の風を感じて土佐水木

これも、「土佐」から「黒潮」を連想して詠んだ句。

イメージ 2土佐水木は、マンサク科トサミズキ属の落葉低木。原産地は日本(四国)。花期は3~4月ごろ。早春から明るい黄色の花を咲かせ、江戸時代から庭木や盆栽、切り花として親しまれてきた。

水木といえば、ミズキ科の植物を思い浮かべるかも知れないが、土佐水木は、それとは全く別科の植物で、葉の形が似ているので水木という名がつけられ、土佐(高知県)近辺の山地で自生していたことから土佐が冠せられたとのこと。

イメージ 3似ている花に、日向水木(ひゅうがみずき))があるが、こちらは、花の房に2~3個しかつかないのに対し、土佐水木は、花の雄しべの先端が赤くなることと、房状に花が7~10個ほど付くことなどから見分けることができる。

因みに歌で有名な「花水木」はミズキ科の花で、土佐水木とは全く関係がない。

イメージ 4「土佐水木」を詠んだ句もままあり、そのいくつかを以下に参考まで掲載した。

     【土佐水木の参考句】
       土佐水木良寛堂を燭しけり    (松崎鉄之介)
       野の川の向う明るき土佐水木   (東條未英)
       着け睫つけたるごとし土佐水木  (永川絢子)
       土佐水木峠は人の別れ径      (安岡清子)
       空はまだをさなき色や土佐水木  (椎名智恵子)

イメージ 5

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1553

Trending Articles