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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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屋敷守る柊南天冬紅葉

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■ 屋敷守る柊南天冬紅葉
              ( やしきもる ひいらぎなんてん ふゆもみじ )

イメージ 1散歩の時などに、土塀に囲まれた大きな家(屋敷)の前を通ることがある。その周りには、柊南天(ひいらぎなんてん)が植えてあって、今赤く色づいている。

柊南天は、南天の仲間だが、柊(ひいらぎ)のように葉が鋸状で棘があるところからこの名前がついたようだ。南天は、その読みが「なんてん=難を転ずる」に通じると言われ、柊は、葉の鋭い棘よって邪気を払うとされている。

その二つの名前を合わせもっているのだから、相当有難い樹木と言えるが、そのせいか、街路樹や庭木として植えられているのをよく見かける。

本日の掲句は、そんな柊南天が遅ればせながら紅葉しているのを見て詠んだ。柊南天は、落葉樹でないので、秋に黄葉して落ちることはなく、冬から春にかけて部分的に紅葉する。季語は「冬紅葉」(冬)。

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柊南天は、単独では季語にならず、「柊南天の花」が春の季語。過去には以下の句を詠んでいる。

    【関連句】
     ① 棘の葉で難を転ぜよ柊南天
     ② 春なのにまだ秋模様柊南天
     ③ 恙無く柊南天花盛る

①は、有難い名前の柊南天に願をかけて詠んだもの。無季。
②は、春になったのに、まだ紅葉のまま(秋模様)であることを詠んだもの。
③は、「恙無し」を柊南天の有難い名前に掛けて詠んだもの。花を詠んだ春の句。

イメージ 3柊南天は、メギ科ヒイラギナンテン属の常緑低高木で、原産地は中国南部、台湾、ヒマラヤなど。江戸時代に薬用植物、観賞植物として渡来した。花期は、3月~4月頃で黄色い花をつける。

果実は6月~7月頃につけるが、南天と違い紫黒色である。また、常緑性なので落葉はしないが、冬季、部分的に赤銅色になる。

イメージ 4「柊南天」は季語になっていないせいもあり、詠まれた句はほとんどないので参考句は割愛する。

イメージ 5

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