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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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桔梗のバルーン弾けて星一つ

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■ 桔梗のバルーン弾けて星一つ
       ( きちこうの ばるーんはじけて ほしひとつ )
 
桔梗は、夏半ばの6月中ごろから咲いており、今もお寺などでよく見かける。 花は、落ち着いた青紫色の星形の花で、端然として非常に上品な感じがする。また、よく見ると、開いた花の下方にはバルーン(風船)のような可愛らしい蕾があり、今まさに弾けて開かんとしている。

イメージ 2上句は、そんな桔梗をみて詠んだ句である。上五の「桔梗」については、俳句の独特な言い回しで「きちこう」と読む。尚、開花する時には音がするという話もあるが、信憑性は低いようだ。尚、桔梗は秋の七草の一つで、俳句では秋の季語になっている。

因みに、これまで桔梗について詠んだ句としては以下のものがある。

 【関連句】
  張り裂けて咲くやこの花桔梗かな 
  桔梗の端然として乱れざる
  何事もなきがごとくに桔梗かな
 
一句目は、今日の句と同様蕾に注目して作句したもの。二句目、三句目は端然と落ち着いた感じの花姿を詠んだもの。

桔梗は、キキョウ科キキョウ属の多年草。原産地は日本、朝鮮半島など。花期は、6月頃から9月頃までと比較的長い。花色は青紫色だが、園芸品種には白やピンクのものもある。英名は、風船のように見える開花直前(蕾)の様子そのままに、"balloon flower" というそうだ。
 
   【参考句】
     桔梗の花咲時ポンと言そうな        (加賀千代女)
     きりきりしやんとしてさく桔梗哉       (小林一茶)
     紫のふつとふくらむ桔梗哉         (正岡子規)
     むつとして口を開かぬ桔梗かな       (夏目漱石)
     桔梗の花の中よりくもの絲          (高野素十)
 
イメージ 1

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