Quantcast
Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1553

朝顔や日記に記す昨日今日

$
0
0
■ 朝顔や日記に記す昨日今日
            ( あさがおや にっきにしるす きのうきょう )
 
ある朝、近くの家の玄関先で、朝顔が見事に咲いているのを見た。そしてその時、なぜか、小学生当時に学校から貰った夏休みの絵日記帳を思い出した。その表紙には、はっきりとは断定できないが、イラストで朝顔が描いてあったような気がする。

イメージ 1上句は、そのことに関連させて詠んだ句である。この句の中七にある「記す」という語句については、「描く」あるいは「綴(つづ)る」などいくつか当ててみた。「描く」は、小学生当時のこととして詠むのであれば良いが、現在の心境とはかなり違う。また、綴る」には、いろいろな思いを綿々と文章にするニューアンスがありこれも違う。ということで、最終的には、淡々と今日あったことを記録に残すとい意味で「記す」にした。

ところで、朝顔というのは、向日葵(ひまわり)とともに、夏の代表的な花だが、俳句の世界では秋の季語になっている。8月7日に立秋を迎え、今がまさに秋だからだろう。最初は違和感があったが、今はその方が趣があるようにも思えてきた。

因みに、朝顔については、これまでも以下のような句を詠んだ。

    【関連句】
      朝顔におはようと声かけし朝
      朝顔や今日もちょっぴり得をした

一句目は、清々しい朝を迎えた心境を表したもので、二句目は、「早起きは三文の得」という諺にかけたもの。

朝顔は、ヒルガオ科サツマイモ属の蔓性一年草。中国原産で、日本には平安時代に渡来したそうだ。花は大きく開いた円錐形で、5枚の花弁が漏斗状に融合している。花期は7月初から8月末。日没してから約10時間後(朝4時頃)に開花するとのこと。

      【参考句】
      朝顔に釣瓶とられてもらひ水      (加賀千代女)
      朝がほや一輪深き淵の色        (与謝蕪村)
      朝顔や客が好みの立ち話        (水原秋桜子)
      朝顔やすでにきのふとなりしこと    (鈴木真砂女)
      朝顔や百たび訪はば母死なむ     (永田耕衣) 
 
イメージ 2   
 

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1553

Trending Articles