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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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姫女苑とことん咲いて疎まれず

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■ 姫女苑とことん咲いて疎まれず
          ( ひめじょおん とことんさいて うとまれず )


イメージ 1今日は、朝方から晴れていたので、久しぶりに近辺を散歩した。

花としては、既に本ブログでも取り上げた「藪萱草(やぶかんぞう)」や「姫檜扇水仙(ひめひおうぎずいせん)」などがあちらこちらで咲いていた。

その他で特に目についたのが「姫女苑(ひめじょおん)」。この花は、5月終わり頃から咲き始め、道端、川辺、空地、溝など所構わず咲いている。

こんなにも野放図に咲くと当然疎まれるだろうと思うが、比較的可愛い花を咲かすので、駆除からうまく逃れて咲いているようだ。











イメージ 2

本日の掲句は、そんなことを考えながら詠んだ。「姫女苑」は夏の季語。晩春に「春紫苑(はるじおん)」という似た花が咲くが、これは春の季語。

イメージ 3因みに、「姫女苑」に関しては、過去に以下の句を詠んでいる。

  【関連句】
   ① 姫女苑群れて踊るはAKB
   ② 姫女苑大き空き地を席巻す
   ③ 雷鳴に俄に戦ぐ姫女苑 
  
 
イメージ 4①は、見た目がちょっと可愛く、いつでも近くにいて、しかも群れて咲くといことから、姫女苑を女性アイドルグループAKB48にかけて詠んだ。

②は、広い空き地を席巻(せっけん)するように群生している様子を見て詠んだ。その繁殖力は凄まじい。
③は、鴨川沿い歩いている時に、急に空が暗くなり突風が吹いて、山手の方から雷鳴が聞こえてきた時の様子を詠んだの。 
*戦ぐ(そよぐ)

イメージ 5姫女苑は、キク科ムカシヨモギ属の一年草。北アメリカ原産で日本には江戸時代末期に渡来。当初は、細長い葉と小ギクのような花から「柳葉姫菊(やなぎばひめぎく)」と呼ばれたり、鉄道の線路沿いに広がったことから「鉄道草(てつどうぐさ)」と呼ばれたりしたとのこと。

イメージ 6花期は5~8月と比較的長い。1個体あたり47000以上の種子を生産し、さらにその種子の寿命が35年と長いことなど、驚異的な繁殖能力を持っているとのこと。

「姫女苑」の名は、晩春に咲く「春紫苑」よりも花が小さいことから「姫」がつき、紛れを避けるために下は「紫苑」でなく「女苑」とされた。(異説あり)ただ一般には、「姫紫苑」とされたりと一部に混乱が見られる。

イメージ 7「姫女苑」を詠んだ句は意外と少ないが、ネットで見つけた句をいくつか以下に掲載した。

  【姫女苑の参考句】
   姫女苑しろじろ暮れて道とほき   (伊東月草)
   濁流の洲に残りたる姫女苑     (福田甲子雄)
   雑草といふ草はなし姫女苑     (古川充子)
   姫女苑伸びて咲き満つ埋立地   (山口恵子)
   地下鉄の地上に出でて姫女苑   (小川金魚)

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