Quantcast
Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1553

金柑のキンコンカンと春の丘

$
0
0
■ 金柑のキンコンカンと春の丘
                                 ( きんかんの きんこんかんと はるのおか )


イメージ 1昨日は、二十四節気の「春分(しゅんぶん)」にあたり、昼と夜の長さが等しくなる日である。(厳密には昼が若干長い。)国民の祝日にもなっている。

仏教では、この春分の日に前後三日を加えた七日を「彼岸(ひがん)」といい、春分の日を「彼岸の中日」、最初の日を「彼岸入り」、最後の日を「彼岸明け」という呼ぶ。

よく「暑さ寒さも彼岸まで」というが、これは、「冬の寒さ(余寒)は春分頃まで、夏の暑さ(残暑)は秋分頃までには和らぎ、凌ぎやすくなる」という意味の慣用句。

予報では、来週の月曜日当たりから、京都では最高気温が17度ぐらいまで上がり、桜(染井吉野)の開花も見られるようだ。

さて、前書きはこれくらいにして、先日ある丘の上で金柑の実が黄色く色づいているのを見た。

この金柑の実は晩秋の頃から生っており、冬に黄色に色づき今に至っている。


イメージ 2

本日の掲句は、そんな様子見て詠んだ句だが、金柑の「きんかん」から「きんこんかん」という言葉が思い浮かび、語呂合わせで詠んで戯れ句でもある。

尚、「金柑」は実が生りだすの秋のせいか秋の季語になっている。そのため、下五を「春の丘」とした。旬(食べごろ)は、1月中旬~3月下旬なので、冬か春の季語でも良いと思うのだが・・・。

イメージ 3因みに、「金柑」については、過去に以下の一句のみ詠んでいる。

    金柑や風邪に負けじと砂糖漬け      (原句一部修正)

金柑と言えば、すぐ思い出すのが砂糖漬けや甘露煮。昔から風邪のひき始めや喉の痛み・咳には金柑が効くと言われ、よく食されている。

イメージ 4金柑は、ミカン科キンカン属の常緑低木。原産地は中国。日本には鎌倉時代の末頃渡来し、福岡や和歌山等温暖な地域で栽培された。(異説あり)

7月頃に花が咲き、8月頃に実ができる。実のサイズは、みかん類の中で最も小さい。

イメージ 5名前の「金」は実の色から、「柑」は、みかんの古名の柑子(こうじ)」から。別名として金橘(きんきつ)、姫橘(ひめたちばな)などがある。

イメージ 6「金柑」を詠んだ句はままあり、以下にはネットで見つけた句をいくつか選定し掲載した。

    【金柑の参考句】
     金柑は葉越しにたかし今朝の霜   (芥川龍之介)
     入日の家金柑甘く煮られゐつ    (村越化石)
     門前の金柑男のやうに噛む     (飯島晴子)
     はつ雪や金柑折れて樽のうへ   (中村史邦)
     金柑の食べ頃となる恵方かな    (岸本尚毅)

イメージ 7

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1553

Trending Articles