■ 堆き落葉掻き分け咲く黄連
( うずたかき おちばかきわけ さくおうれん )
とは言っても近辺では野原が少なく、やはり植物園で確かめることになるのだが、先日行った時は、自然を模した生態園で「黄連(おうれん)」が開花しているのを見た。
この花は1cmほどの白い花で、花茎は薄茶色。だから、落葉(朽葉)の色に溶け込んで目を凝らさないと見付けにくい。
近づいて見ると、花そのものは非常に愛らしい形をしており、多くの花が群れ咲くと華やかな感じになる。
*芹葉黄連(せいばおうれん)の雄花
*芹葉黄連(せいばおうれん)の両性花
因みに、「黄連」については、過去に以下の句を詠んでいる。
【関連句】
① 森蔭の腐葉の土に花黄連 (原句一部修正)
② 目を凝らし見ればちりちり花黄連
②は、落葉が積もっている山道で、黄連の花が咲いているのを見つけた時に詠んだ句。
花期は3月~5月。花は1cmほどで、5枚の細長い萼片は白く、花弁は細くて数が多い。また、花には両性花と雄花があり、両性花には雄しべ20~30本、雌しべ10個内外、雄花には雄しべのみがある。
*1枚目と3枚目の写真が両性花で白色の雄しべの他に茶色の雌しべがある。2枚目と4枚目の写真が雄花で雄しべだけがあり白一色。
名前は、根茎の断面が黄色で、それが連なることからついた。その根茎には抗菌作用、抗炎症作用等があるベルベリンが含まれ、生薬が作られている。
《梅花黄連》 梅の花に似た花を咲かすがある。