■ 小春日やセージは清く美しく
( こはるびや せーじはきよく うつくしく )
この花、花期が非常に長く5月頃から咲いているが、花の少ない今頃になると大変よく目につくようになる。
本日の掲句は、その花を植物園で改めて見た時に詠んだ句。
閑散とした園内にあって、花の赤色がよく映えていた。「小春日」は冬の季語。「チェリーセージ」は季語になっていない。
*「小春」は、初冬の、穏やかで暖かい春に似た日和が続くころ。また、陰暦10月の異称。「小春日」は、そのころの穏やかな日。また、その日ざし。
尚、中七の「セージ」から「政治」を連想して読むと違ったイメージの句になる。世界や日本の現状においては望むべくもないが。
チェリーセージは、シソ科アキギリ属(サルビア属)の宿根草。原産地はメキシコ。観賞用ハーブとしてよく植えられる。
*ハーブ:一般的に料理の香り付けや保存料、薬、香料、防虫などに利用されたり、香りに鎮静・興奮などの作用がある有用植物。
名前は、葉を揉むと、サクランボのような甘い香りがすることからつけられたとのこと。
【チェリーセージ:ホットリップス】
これについては、かつて以下の句を詠んだ。
冬うららアイドルのごと
ホットリップス
ところで、「セージ」が付く花は他にもいろいろある。しかも、「セージ」が付く花は大概「サルビア」の付く別名を持つ。これは、「セージ」がラテン語の「サルビア」の英名であることによる。、それゆえ、チェリーセージ」にも、「サルビア・ミクロフィラ」という別名がある。
以下には、今も身近で見られる「セージ」「サルビア」のつく草花を写真のみ掲載しておきたい。
【メドーセージ】 (サルビア・グァラニティカ)
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【アメジストセージ】 (サルビア・レウカンサ)