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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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倒されて山茶花の花見られざる 

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■ 倒されて山茶花の花見られざる 
                                    ( たおされて さざんかのはな みられざる )

イメージ 1本日は二十四節気の立冬にあたり、暦の上では今日から冬。

俳句も冬モードに入るが、秋の代表的な風物詩である紅葉などは、近辺において、まさにこれからであり、当面は秋の句も織り交ぜて掲載していきたい。

さて、冬の代表的な花と言えば、真っ先に挙げなけらならないのが「山茶花(さざんか)」である。

実際には、10月中頃から咲いているが、やはり、この花が盛んに咲きだすと冬の到来を強く感じる。

本日の掲句は、そんなことも考慮しながら詠んだ句。

実は、先の台風でいつも見ていた山茶花の木が倒され、今年は花が見れなく何となく寂しく感じていた。「山茶花」は冬の季語。

*写真は他の場所で撮ったもの。

イメージ 2因みに、山茶花については、過去に15句ほど詠んでいるが、以下にはその中から好むものをいくつか選んで再掲した。

   【関連句】
    ①  山茶花のこぼるるままに咲くままに
    ②  山茶花の咲いた道ゆく児らの声
    ③  山茶花や子連れママチャリ走り過ぐ


イメージ 3①は、山茶花の朝方に見て詠んだ句。樹下には多くの花弁が散っており、新しく咲いた花とともに得も言えぬ景を描出していた。
②は、山茶花の生垣がある小路を通って、わいわい話をしながら登校する小学生らを見て詠んだ。
③は、前と後のチャイルドシートに子供を乗せたママチャリが、山茶花が咲く道を勢いよく通り過ぎて行った景を見て詠んだ。


イメージ 4山茶花は、ツバキ科ツバキ属の常緑高木。原産地は日本。花期は10月~2月と比較的長い。自生種は白花が多いが、園芸種には赤や桃、ぼかしなどの花色がある。

イメージ 5「山茶花」とは「椿」の漢名で、いつからか間違って定着したそうだ。また、その読みの「さんさか」から変化して「さざんか」となったとのこと。

イメージ 6山茶花を詠んだ句は多く、本ブログでも何句か紹介しているが、以下には、その中から特に好むものをいくつか選定し掲載した。

    【山茶花の参考句】
     山茶花の花のこぼれに掃きとどむ   (高浜虚子)
     山茶花の長き盛りのはじまりぬ     (富安風生)
     山茶花の大樹花満つ鶴の村       (野見山朱鳥)
     山茶花の咲くより散りてあたらしき   (日野草城)
     山茶花の散るにまかせて晴れ渡り   (永井龍男)

イメージ 7

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