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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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■秋山郷にて 二句

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■ 秋山郷にて 二句

   ○ 幾星霜紅葉かつ散る秋山郷  
                 ( いくせいそう もみじかつちる あきやまごう )

                                   *蛇淵の滝
イメージ 1旅行の三日目は、奥信州の秘境「秋山郷(あきやまごう」を訪れた。

秋山郷は、信濃川の支流、中津川の上流域に点在する集落(越後8集落、信州5集落)の総称。平家の落人の里と言い伝えられている。

長野県と新潟県にまたがる峡谷地帯で、東を苗場山(なえばさん)、西を鳥甲山(とりかぶとやま)に挟まれており、全長は約25km。

この地には、2年前にも同時期に訪れているが、今回は前回以上に峡谷全体が美しい紅葉に彩られていた。









*前倉橋



イメージ 2


本日の掲句は、そんな自然の営みが、気の遠くなるほど長い間繰り返されてきたことに思いを寄せて詠んだ句である。


*見倉橋

イメージ 3

中七の「紅葉かつ散る」は、文字通り、木の葉が紅葉し散ること。俳句独特の言い回しであり、秋の季語にもなっている。
*幾星霜:長い年月

イメージ 4▼▼
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    ○ 紅葉背に浮き立つ白樺林かな
               ( もみじせに うきたつ しらかば ばやしかな )


イメージ 6秋山郷は、既述の通り、非常に広い地域であり見どころも多い。掲句はその一つである「天池(あまいけ)」で詠んだもの。

天池の周りには多くの白樺が生育していて、白樺の「白」と紅葉の「赤」「黄」のコントラストが抜群であり、得も言えぬ景を作っていた。



















イメージ 7掲句は、その光景を詠んだものだが、百聞は一見にしかずで、写真を見なければその美しさは十分伝わらないだろう。白樺が生育する高地ならではの紅葉風景である。


イメージ 8以上で、今回の旅行に関する記事は終えるが、思い返せば紅葉三昧の旅だった。山野や峡谷の紅葉は、その壮観さにおいては他に比べるものがないと改めて実感した。


イメージ 9京都に戻れば紅葉は始まったばかり。別世界から戻った浦島太郎状態だが、今後は、山野の紅葉とは違った趣のある寺社などの紅葉を楽しみたい。

イメージ 5▼▼▼▼  おしまい




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