■ 太陽にほえろ向日葵思い切り
( たいように ほえろ ひまわり おもいきり )
さて、先日の土曜日は、例により2週間ぶりに京都の植物園に行ってきた。毎回行くたびに主役は変わると以前書いたが、今回主役を務めていたのは「向日葵(ひまわり)」。
園内には、大小様々な向日葵が植えてあるが、中でも「ロシア」という品種名の大輪向日葵は他を圧倒していた。この向日葵の草丈は2~3mでその先端に径25cm~30cmほどの花をつける。
【一口メモ】
ロシアは、世界一のヒマワリ油の生産地で、種は食用として一般的に親しまれている。それ故か、国花にもなっている。
本日の掲句は、そんな向日葵を見て詠んだ句。
向日葵と言えば、太陽ということで、その取り合わせで一句と思い考えていた時に、「太陽にほえろ」というフレーズを思い出し、それを使って詠んだ。
それにしても、当日は「暑い~」と吠えたくなるような心境だったが、正直なところ暑さに負けて項垂れる向日葵も多かった。「向日葵」は夏の季語。
【関連句】
① 向日葵やみんな揃うて東向き
② 太陽に向かえばひまわり王の如し
③ 強き日にお疲れ気味の向日葵君
②は、太陽に向かって堂々と咲いている花の姿を詠んだもの。下五の「王の如し」は、中村草田男の「手の薔薇に蜂来れば我王の如し 」の表現に倣った。
③は、連日の暑さのせいで、堪えきれずに俯き加減に咲いている向日葵を見て詠んだ句。
名前は、太陽の動きにつれて花が回るということからついたそうだが、この動きは生長が盛んな若い時期だけだそうだ。そして、朝に咲き始めた花は東向き、夕方に咲き始めたものは西向きとなり、その後向きが変わることはないとのこと。(但し、植わっている場所の環境にも影響される。)
漢字の「向日葵」は漢名から。 別名 に「日車草(ひぐるまそう)」 、「日輪草(にちりんそう)」などがある。
【向日葵の参考句】
向日葵も油ぎりけり午後一時 (芥川龍之介)
向日葵やものゝあはれを寄せつけず (鈴木真砂女)
向日葵のゆさりともせぬ重たさよ (北原白秋)
夕浅間向日葵は黄を強く放つ (桂信子)
向日葵や室戸の沖は沖ばかり (矢島渚男)
向日葵も油ぎりけり午後一時 (芥川龍之介)
向日葵やものゝあはれを寄せつけず (鈴木真砂女)
向日葵のゆさりともせぬ重たさよ (北原白秋)
夕浅間向日葵は黄を強く放つ (桂信子)
向日葵や室戸の沖は沖ばかり (矢島渚男)