■ 濁りなき蓮にピンクのグラデーション
( にごりなき はすにぴんくの ぐらでーしょん )
先週、植物園に行った時、蓮池で蓮の花が大きく開いているのを見た。梅雨の合間で、少し日も射していたせいか、ピンク色の花が光り輝いて見えた。特に、花弁が白から濃いピンク色へと色調を変える花姿が、得も言われぬ清らかさを感じさせた。
蓮は、ハス科ハス属の多年性水生植物である。原産地はインド。(エジプト、中国という説もある。)現在、様々な品種があるが、大きくは紅色・白色の花を咲かせる東洋産種と、黄色の花を咲かせるアメリカ産種の2種類に分かれるそうだ。
花は早朝に咲き昼には閉じる。花期は7月~8月。また、地下茎は「蓮根(れんこん)」と呼び、食用にもなる。
蓮の名は、蓮の実の花托(かたく)が、蜂の巣に似ているところから、「蜂巣(はちす)」と呼ばれ、それが転訛して「はす」になったと言われている。
仏教では泥水の中から生じ清浄な美しい花を咲かせる姿が、仏の智慧や慈悲の象徴だとされ、様々な意匠にも使われる。また、「蓮は泥より出でて泥に染まらず」という、日本人にも馴染みの深い中国の成句がある。
良く似た花に、睡蓮(すいれん)があるが、近年の研究で、全く別の系統の花であることが明らかになった。
【参考句】
蓮のかを目にかよはすや面の鼻 (松尾芭蕉)
蓮白しもとより水は澄まねども (加賀千代女)
昼中の堂静かなり蓮の花 (正岡子規)
そり橋の下より見ゆる蓮哉 (夏目漱石) *蓮(はちす)
白蓮やはじけのこりて一二片 (飯田蛇笏)
蓮のかを目にかよはすや面の鼻 (松尾芭蕉)
蓮白しもとより水は澄まねども (加賀千代女)
昼中の堂静かなり蓮の花 (正岡子規)
そり橋の下より見ゆる蓮哉 (夏目漱石) *蓮(はちす)
白蓮やはじけのこりて一二片 (飯田蛇笏)