■ 桜とも梅とも見えて杏咲く
( さくらとも うめともみえて あんずさく )
本日の掲句は、そんな杏の花を見て詠んだ句である。杏は、「杏咲く」「杏の花」「花杏」として春の季語。
ところで、春に咲く「梅」「桃」「桜」「杏」の花、パッと見ただけでは、なかなか区別がつかない。一体どこが違うのか、ネットのいくつかのサイトを調べ、要点を整理してみた。
【梅】 花柄:短い
花弁:丸い
葉:開花時にない
萼:開花時に反り返る
咲き方:一所に一輪
咲き方:一所に一輪
花期:1月下旬~5月上旬
【桃】 花柄:短い 花弁:先が少し尖る 葉:開花時に出る 萼:開花時に反り返らない
咲き方:一所に二輪 花期:3月中旬~4月下旬
【桜】 花柄:長い 花弁:先に切込みあり 葉:品種により違う 萼:開花時に反り返らない
咲き方:一所に複数
【杏】 花柄:短い 花弁:丸い 葉:開花時にない 萼:開花時に反り返る
咲き方:一所に一輪 花期:3月下旬~4月上旬
咲き方:一所に一輪 花期:3月下旬~4月上旬
上記したものはあくまでも目安だが、実物を見て言い当てられるかは、まだ自信が持てない。
【杏の参考句】
あまさ柔かさ杏の日のぬくみ (室生犀星)
一村は杏の花に眠るなり (星野立子)
杏咲くとき白山の消えゆけり (石原八束)
燈火ややけがれてともる花杏 (上田五千石)
花杏汽車を山から吐き出せり (飴山實)