■ 廃屋もしばし華やぐ牡丹蔓
( はいおくも しばしはなやぐ ぼたんづる )
家から少し離れたところに廃屋があり、先日たまたま通りがかったところ、様々な雑草が家を囲むように繁茂していた。そして、それを覆うように牡丹蔓(ぼたんづる)が小さな花をたくさん咲かせていて、近づくと、さわやかな良い香りがしてきた。
牡丹蔓は、キンポウゲ科センニンソウ属の蔓性多年草。原産地は日本、中国など。茎を長く伸ばし、他の植物の枝や葉に絡み付きながら成長する。花期は、8月~9月。4枚の花弁のように見えるのは萼片で、花弁そのものはない。
名前は、葉が不揃いの鋸歯状で、それが牡丹(ぼたん)に似ていること、そして蔓性であることからついたそうだ。瓜二つの花に仙人草(せんにんそう)があるが、こちらの葉は卵形なので見分けることができる。
大柄の鮮やかな花を咲かすクレマチス(鉄仙)も同じ仲間で、観賞用に改良されたものだそうだ。
牡丹蔓の参考句の方は、残念ながら見つからなかった。