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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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花びらの何が何だか花カンナ

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■ 花びらの何が何だか花カンナ
             (  はなびらの なにがなんだか はなかんな )
 
カンナという花は、アメリカ原産だそうだが、見た感じ西部劇に登場するじゃじゃ馬娘の印象がある。それは、花の色が派手で、花弁がいつも乱れており、通常の花のように整っていないことによるものと思う。

イメージ 1この花、一体どういう構造なのだろう。句作にあたって調べたところ、何と花弁に見えるものは、雄蕊がへら状に変化したものだそうだ。それが5本(枚)あり、別に花粉がついた1本の雄蕊がある。雌蕊はそれらの中に隠れている。本当の花弁はというと、その外側にある黄色の舟形のもので、ほとんど目立たない。

花としては、不定形で花らしくないと思っていたら、その構造そのものが他の花と全く違っていた。上句は、花の印象をその異色な構造に絡めて詠んだ句である。「カンナ」「花カンナ」は秋の季語。
 
カンナは、カンナ科カンナ属の多年草。熱帯アメリカが原産で、日本には江戸時代前期に渡来。多様な種類、園芸品種がある。花期は6月~10月で、一茎に数輪の花を咲かせる。花色は、緋色、ピンク、オレンジ、黄色、白など多種。
 
名前は、ギリシア語で「アシ(葦)」を意味し、その草姿がアシに似ているところに由来する。和名は檀特(だんとく)という。
 
    【カンナの参考句】
      鶏たちにカンナは見えぬかも知れぬ      (渡辺白泉)
      老いしとおもふ老いじと思ふ陽のカンナ     (三橋鷹女)
      カンナ咲く遥かな海を照らしつつ         (鈴木夏子)
      女の唇十も集めてカンナの花          (山口青邨)
 
イメージ 2

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