■ 旅行生桜紅葉はまだ薄き
( りょこうせい さくらもみじは まだうすき )
秋と言えば、ほとんどの人は紅葉を連想すると思うが、晩秋の今になっても、それほど紅葉は見られない。それを知ってか知らずか、今修学旅行生が沢山京都を訪れている。
ところで、温暖化が紅葉の時期を遅らせていると言われているが、具体的にはどうなのだろうか。ネットで調べた時に、以下のような記事を見つけた。
▼紅葉といえば秋の季語。しかし近い将来、紅葉狩りを楽しみながら正月を祝ったり、梅の花見をすることが一般的になるかもしれない。気象庁の報告によれば、地球温暖化の影響で1953~2004年の50年間にカエデの紅葉日は15.6日、イチョウは10.7日遅くなった。▲
京都では今や、紅葉の見ごろは、11月の中旬から12月の初旬(暦の上では冬季)になっており、上記の記事もだんだんと現実味を帯びてきているようだ。
因みに、桜紅葉に関しては、過去に以下のような句を詠んでいる。
【関連句】
① 華やぎし桜も紅葉となりにけり
② 散る桜今は懐かし紅葉散る
①は、4月初めには華やいでいた桜だが、その葉はすっかり色づいて紅葉(もみじ)になってきたことを詠んだ。②は、桜が吹雪となって散ってから半年余り、今は紅葉になって散っていると詠んだ。
いずれも、時の移ろいの早さに対する感慨を詠んだものだが、①は秋の句、②は冬の句である。
参考句については、紅葉でも特に「桜紅葉」で詠んだ句を抽出して掲載する。
【桜紅葉の参考句】
桜紅葉しばらく照りて海暮れぬ (角川源義)
室生口桜紅葉の下にバス (星野恒彦)
室生口桜紅葉の下にバス (星野恒彦)
淡墨の桜紅葉の雨雫 (茨木和生)
上り行く桜紅葉の並木道 (中村志ま)
神苑の桜紅葉を拾ひ来し (並松玉哉)
上り行く桜紅葉の並木道 (中村志ま)
神苑の桜紅葉を拾ひ来し (並松玉哉)