■ わくら葉のパッチワークの水面かな
( わくらばの ぱっちわーくの みなもかな )
今日は、曇り空から一転して青い空が見え、大きな白い雲があちらこちらに浮かんでいる。まさに夏らしい空だが、こうなると少し歩くだけで直ぐに汗ばんでくる。散策もできるだけ木陰のある
それは、いろいろな布の切れ端を合わせて作るパッチワークのようにも見え、その印象を上句のように詠んだ。上五の「わくら葉」は、以前にも触れたが、漢字では「病葉」と書く。辞書には、「病気や虫のために変色した葉。特に、夏の青葉の中にまじって、赤や黄色に色づいている葉。」とあり、夏の季語となっている。
因みに以前、同じような光景を見て、以下の句を詠んだ。
関連句: わくら葉の川面に創る秋模様
(2011/8/4作)
当初、上五を「夏落葉」としていたが、これは「常盤木落葉(ときわぎおちば)」のことで、松、杉、樫、椎、樟などの常緑樹の落葉のことをさすとのこと。そのことを知り、「わくら葉」に修正した。
話は元に戻るが、この水面の模様や色合いを見た時に、こんな感じの絵画を見たことがあると思った。誰の絵だったのか、ネットで調べてみると、、帝政オーストリアの画家グスタフ・クリムトの絵だった。雰囲気が確かに似ている。興味のある方はネットで検索していただきたい。
「病葉」の参考句に関しては、本年6月27日の記事に掲載したので割愛する。