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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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石垣の隙に真白き立浪草

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■ 石垣の隙に真白き立浪草
         ( いしがきの すきに ましろき たつなみそう )


イメージ 1昨日に続いて、今日も白い花を咲かす、「立浪草(たつなみそう)」を取り上げたい。

この花、4月中頃から、プランターなどに植えられているのを見かけたが、数日前にも、石垣や舗装された道の狭い隙間を埋めるように咲いているのを見た。

本日の掲句は、そんな景を見ながら詠んで句である。

狭いプランターから飛び出て、僅かな土を頼りに花を咲かせている姿が逞しくも健気に思えた。

「立浪草」は夏の季語











イメージ 2



因みに、「立浪草」に関しては、過去に以下の一句だけ詠んでいる。

  漣がさざめくごとく立浪草  

イメージ 3「立浪草」は、遠くから見ると漣(さざなみ)のようだが、近くから見ると大きな波が立っているように見える。上句は、そんな感じを詠んだもの。 *さざめく:ざわざわと音を立てる。

イメージ 4「立浪草」は、シソ科タツナミソウ属の多年草。原産地は日本、東アジア。国内では、北海道を除く地域に分布。主に山地に自生するが、最近は街中の道端や空地などでもよく見かける。

イメージ 5花期は4月~5月。茎の先端に長さ約3cmの花穂をつけ、片側に偏って小花を咲かせる。内側には細かい模様がある。

イメージ 6花色には紫やピンクのものもある。これらは、波というよりも藤の花が逆立っているような感じ。白い花とは違い、華やかな感じがする。 (最後の写真2枚参照)

イメージ 7名前は、花が同じ方向を向いて咲き、波立った時の泡のように見えることから名づけられたといわれている。

イメージ 8「立浪草」を詠んだ句はあまりないが、以下にはネットで見つけた句をいくつか参考まで掲載した。(過去に掲載したものを除く。)

 【立浪草の参考句】
  夕星は立浪草の浪の上   (藤田あけ烏)
       *夕星(ゆうづつ):宵の明星(金星)
  浮世絵の浪と立浪草の浪  (後藤比奈夫)
  深海の波音聞こゆ立浪草  (小玉真佐子)
  岩ヶ根の立浪草に雨あらく  (林紫楊桐)
  立浪草鳴門は紫外線に満ち (上崎暮潮)

*青紫色の立浪草
イメージ 9*赤紫色の立浪草
イメージ 10

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