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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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■珍名植物 二句

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■珍名植物 二句

     ○ 名を聞けばすぐに納得ああそうかい
                ( なおきけば すぐになっとく ああそうかい )
 
     ○ 名をつけた親もびっくり奇想天外
                ( なをつけた おやもびっくり きそうてんがい )
 
昨日のブログでも述べたが、先の日曜日、京都の植物園に行ってきた。ただ、花がほとんど咲いていなかったので、気分を変えて久しぶりに熱帯植物が見られる「観覧温室」に行ってみた。数年前とほとんど変わっていなかったが、そこで面白い名前の植物を見つけた。
                                         アアソウカイ(亜阿相界)
イメージ 1本日の掲出句はそれを句にしたものだが、この句はどう見たって俳句とは言えない。強いて言えば川柳に分類されるだろう。名前があまりにも面白いので敢えて掲載した。

第一句に詠んだのは、「ああそうかい」という名前の植物。漢字で書けば、「亜阿相界」となる。原産地のマダガスカルが、アジア(亜細亜)とアフリカ(阿弗利加)の境界であることから、「亜」「阿」「相界」となった。(右写真)

第二句に登場するのは、「奇想天外」という名の植物。この植物は、短い茎から生涯2枚だけの葉を伸ばし続け、推定2000年以上も生きるという大変珍しいものである。名前を付けた人は、さぞや吃驚したのだろうが、それを直物の名前にするなんて何と奇想天外な人だろう。
(下写真)

ところで、同じ五七五で作る俳句と川柳の違いは何か。一般的には、以下のように言われている。

●俳句も川柳も同じ「俳諧の連歌」から生まれた。
●俳諧の連歌は、前の人が作った五七五の歌に別の人が七七の下の句を付け、さらに別の人がそれに五七五の句を付けるといったことを繰り返し、三十六句、あるいは百句までを一作品とする。
●俳句は、この俳諧の連歌の最初の句=発句(ほっく)が単独で作られるようになったもので、季語を入れ、切れ字を入れて強く言い切ることが肝要とされた。
●一方、川柳の方は、発句以外の付け句から派生したもので、季語や切れ字は特に重視されなかった。
●趣向として、俳句は自然や四季を詠むものが多く、川柳は人間模様や社会風刺を題材とすることが多い。
 
以上を標語風に要約すると、五七五を前提として以下のようになるのではないか。

    ○ 俳句なら季語一つ入れ時に切れ
     ○ 川柳は勝手次第で面白く
 
ただ、現在は俳句にも人事を題材とするものが多く、また、季語のない無季のものもあり、はっきりとした線引きは難しくなってきている。
      
                                                  キソウテンガイ(奇想天外)
イメージ 2 
 

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