Quantcast
Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1553

冬川に潜りを競う黒き鳥

$
0
0
■ 冬川に潜りを競う黒き鳥 
                             ( ふゆかわに もぐりをきそう くろきとり )


イメージ 1今の時期、池や川辺などでたくさんの水鳥を見ることができる。近辺では、美術館などのある岡崎公園に琵琶湖疏水があり、様々な水鳥が飛来する。

ただ、数年前に水底の大がかりな浚渫(しゅんせつ)工事が行われたせいか、水鳥の勢力に少し変化が見られる。

それは、真鴨(まがも)、緋鳥鴨(ひどりがも)など明るい色の鳥が少なくなった反面、金黒羽白(きんくろはじろ)、大鷭(おおばん)、川鵜(かわう)などの黒い水鳥が多くなってきたことである。

特に大鷭などは、2年前までほとんど見ることがなかったが、最近急速に増えてきて、この近辺では最大の勢力になってきている。

ところで、この3種類の水鳥、後述するように科属が全く違うが、色が黒い他にもう一つ共通点がある。それは、いずれも水に潜るのが得意だということ。

見ていると、ひょいと水に潜り暫く浮いてこない。多分水底の藻などを採っているのだろう。この潜る能力が、勢力を広げている要因なのかもしれないが、確証はない。

本日の掲句は、そんな様子を見て詠んだ句である。この寒い時期に潜るなんて大変だろうと思いながら詠んだ。「冬川」は冬の季語。 (各鳥の季語分類は後述。)

以下には、それぞれの鳥について、その特徴、写真および過去に詠んだ句を参考まで掲載する。

=======================================

  【金黒羽白】  (きんくろはじろ)

イメージ 2


▼▼

    幾たびも潜る羽白や冬の川
    冬川に潜りては浮く潜り鴨

イメージ 3カモ科ハジロ属に分類される鳥。ユーラシア大陸北部で繁殖し、冬季になると南下し越冬。水に潜って餌をとる潜水鴨(せんすいがも)の一種。名前は、初列風切の上面に白い斑紋が入っていることで「ハジロ」、目の虹彩が黄色(金)で羽衣が黒なので「キンクロ」がついた。(季語:冬)

=======================================

  【大鷭】  (おおばん)

イメージ 4
▼▼

    冬川に番長のごとく大鷭

イメージ 5クイナ科オオバン属に分類される鳥類の一種。アフリカ大陸北部、ユーラシア大陸などに分布。日本では夏季に北海道(夏鳥)、本州、九州で繁殖し、冬季になると本州以南で越冬する(冬鳥もしくは留鳥)。最近京都でも多く見られるようになった。(季語:夏)


======================================

  【 川鵜 】  (かわう)

イメージ 6▼▼

    薄日さす枯木に憩う川鵜かな
        冬川に羽を乾かす川鵜三つ

 
イメージ 7鵜は、ウ科ウ属に分類される鳥類。日本に主に生息するのは海鵜(うみう)、川鵜(かわう)、姫鵜(ひめう)の3種類。この内の川鵜(かわう)は、主として本州、四国、九州に繁殖地があり、留鳥(または漂鳥)として生息する。(季語:夏)

イメージ 8

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1553

Trending Articles