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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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桜蓼今が見ごろと蟻の列

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■ 桜蓼今が見ごろと蟻の列
                               ( さくらたで いまがみごろと ありのれつ )


イメージ 1先週の土曜日は、既述の通り、京都の植物園に行ってきた。この日は陽も差していて比較的暖かく、十月桜や子福桜などが咲いていた。

桜と言えば、犬蓼(いぬたで)の仲間で、桜に似た花を咲かせる「桜蓼(さくらたで)」が満開だった。

本日の掲句は、その桜蓼を見ていた時に、蟻が列をなして花を訪れていたのを見て詠んだ句。

この蟻たちは、小春日和のような陽気に誘われ、こぞって花見に訪れているとこじつけてみたが、ちょっと無理があるかも。

蟻たちも花より団子で、多分吸蜜にきていただけだろう。

「桜蓼」は「蓼の花(赤まんま)」と同様、秋の季語。




イメージ 2因みに、「桜蓼」に関しては、過去に以下の句を詠んでいる。

   【関連句】
    ① たでたでと言えど麗し桜蓼
    ② 水澄みて蓼も桜に咲きにけり
    ③ この沢は春の気分の桜蓼

イメージ 3①は、たで、たでと軽く呼ばれるが、中には見目麗しい桜蓼という蓼もあると詠んだもの。本種はタデ科の花の中では最も美しいと言われている。
②は、小林一茶の「我が国は草も桜を咲きにけり」という句をまねて詠んだもの。
③は、ある沢一面に桜蓼が繁茂し、花を満開に咲かせているのを見て詠んだ句。

イメージ 4桜蓼(さくらたで)は、タデ科イヌタデ属の多年草。水湿地に自生する。花期は、8月から10月頃。花びらに見えるの萼片で花弁はない。花が白い「白花桜蓼」と桜色に咲く「紅花桜蓼」がある。

イメージ 5雌雄異株で、雌花の雌しべは雄しべより長く、雄花は反対に雄しべのほうが長い。(この辺は、しっかり確認できていない。)

イメージ 6「桜蓼」を詠んだ句は多くはないが、ネットでいくつか見つけたので参考まで以下に掲載した。(過去に掲載したものを除く。)

    【桜蓼の参考句】
     桜蓼さしうつむきて媚にけり   (富安風生)
     桜蓼軒端に昏るる甲斐路ゆく  (遠藤梧逸)
     桜蓼かがめば聞こゆ飛鳥川   (大石悦子)
     水底を水の翳ゆく桜蓼      (根岸善雄)
     桜蓼神武天皇舟出の地     (高澤良一)

イメージ 7

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