Quantcast
Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1553

川端に赤黄緑の青木の実

$
0
0
■ 川端に赤黄緑の青木の実 
             ( かわばたに あかきみどりの あおきのみ )

イメージ 1今、南天、万両、ピラカンサなど赤い実をつけたた樹木をよく見かけるが、それらよりも一回り大きいい実を付ける樹木がある。それが、今日取り上げる「青木(あおき)」である。

青木は、一年中艶のある青(緑)の葉を茂らせていることから、生命力が強く縁起の良い木とされており、庭木や生垣、街路樹として様々なところに植えてある。

先日、その青木が、ある川端に植えられていて、沢山の実を付けているのを見た。よく見ると、赤色、黄色、緑色など様々なものが入り混じっていて、赤一色とは違った風情があった。

本日の掲句は、そんな様子を詠んだ句である。尚、青木の実はその成熟過程で緑色→黄色→橙色と変化し最終的には全てが赤くなる。青木の実は冬の季語。





イメージ 2

因みに、「青木の実」に関しては、過去に以下の句を詠んでいる。

   【関連句】
    ① 薄日さし青木の赤き実艶光る
    ② 参道に赤き青木の実のうれし
    ③ 信号のようだね赤と黄色の青木の実

イメージ 3①は、薄日にあたって赤く艶光る青木の実に焦点を当てて詠んだもの。
②は、ある寺の参道で、この年初めて青木の実を見た時のことを詠んだもの。下五の「うれし」は「嬉し」「熟れし」をかけた。
③は、赤色と黄色の実、それに青木の青色を加えれば信号のようだと詠んだもの。本日の掲句の元となった。

イメージ 4青木は、ミズキ科アオキ属の常緑広葉低木。日本原産で暖地の森林に自生する。葉も茎も一年中緑(青)であることから「青木」という名前がついた。

雌雄異株で、3月~5月に、それぞれ赤褐色の4枚弁の雄花、雌花をつける。しかし、花が小さく目立たないため見たという人は少ないように思う。 (下写真参照)

*雄花                              *雌花
イメージ 5イメージ 6

尚、雌株は11月から3月にかけて実を結ぶが、近くに雄株がない場合は結実しない。従って、果実についても見たことがないという人が意外と多い。

イメージ 7「青木の実」を詠んだ句はそれなりにあり、以下にはその中からいくつか選定し掲載した。(過去に掲載したものを除く。)

    【青木の実の参考句】
     発心の紅さしそめし青木の実     (森澄雄)
     雪の上又降る雪や青木の実     (遠藤梧逸)
     これよりの色染め分けて青木の実  (遠藤 はつ)
     青木の実神域しんと澄みわたり   (高澤良一)
     青木の実寡黙なるとき吾が血濃し  (岡本眸)

イメージ 8


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1553

Trending Articles