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Channel: 写真・俳句ブログ:犬の散歩道
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■鶴ヶ城(若松城) 二句

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■ 鶴ヶ城(若松城) 二句

    ○ 蔦紅葉燃ゆる石垣鶴ヶ城 
              ( つたもみじ もゆるいしがき つるがじょう )
    ○ 晩秋の雨ふり止まぬ鶴ヶ城 
              ( ばんしゅうの あめふりやまぬ つるがじょう )

イメージ 1
先の日曜日から福島県会津界隈の小旅行(2泊3日)に出かけてきた。主な目的には紅葉を見ることだったが、今回は残念ながら天候に恵まれなかった。

それでも、紅葉はかなり進んでいて、それなりに楽しめたし珍しい体験もした。本日より何回かに分けて、その時に撮った写真と詠んだ句を中心に若干の記事を掲載したい。


旅行の初日は、朝6時半に家を出て、京都駅から特急「サンダーバート」に乗り、金沢駅で北陸新幹線の「はくたか」に乗り換え上越妙高駅で下車。

到着が12時前だから、ざっと5時間半かかり、そこからバスで、この日の唯一の観光先「鶴ヶ城(会津若松城)に向かった。

着いたの午後3時45分頃。雨がしとしとと降っており、傘を差して天守閣に向かった。

本日の掲句の第一句は、その時に石垣を覆うように葉を広げている蔦の紅葉を見て詠んだ句である。

雨に濡れ蔦紅葉の真っ赤に艶光っているのが印象的だった。「蔦紅葉」は秋の季語。

イメージ 2その後、天守閣に入場し様々な展示物を見たが、特に印象的だったのは「白虎隊自刃之図」。白虎隊と言えば、会津戦争で、16歳から17歳の武家の男子によって構成された部隊。

苦戦の末、負傷者を抱えながら郊外の飯盛山へと落ち延び、そこから市中火災の模様を目にし、落城したと誤認した総勢20名が自刃を決行。1名を除いて19名が死亡した。

イメージ 8本日の掲句の第二句は、そんな悲劇に重ねて詠んだ句である。ただし、自刃したのは8月23日で初秋の頃だった。本句の季語はいうまでのなく「晩秋」。


イメージ 3▼▼
イメージ 4鶴ヶ城は、今から630年ほど前(1384年)、葦名直盛がはじめて館を築き、難攻不落の名城とうたわれ、戊辰の戦役で新政府軍の猛攻の前に籠城一ヵ月、城は落ちなかった。

*天守閣より
イメージ 5石垣だけを残して取り壊されたのは明治7年だが、昭和40年に再建。平成23年春には赤瓦へのふき替えが完了し幕末当時の姿を再現。幕末時代の瓦(赤瓦)をまとった日本で唯一の天守閣となった。


*天守閣より
イメージ 6尚、地元では鶴ヶ城と言うが、同名の城が他にあるため、地元以外では会津若松城と呼ばれることが多い。


*天守閣より
イメージ 7

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