■ 黒き鯉落葉の池に揺蕩えり
( くろきこい おちばのいけに たゆたえり )
とうとう大晦日となった。年末年始は何かと忙しないので、例年ブログも休んでいたが、いくつか投稿したい句が残ったので、可能な限り投稿することにした。
*揺蕩う(たゆたう):ゆらゆらと揺れ動いて定まら
ない。気持ちが定まらずためらう。
尚、「寒鯉」は、もともと寒中の鯉は動きが鈍く、栄養が身にたまってすこぶる美味であるということからできた季語である。「寒中」は、二十四節気の小寒の日(寒の入り)から立春の日(寒明け)の前日までの約30日間。2014年は、1月5日から2月3日まで。
この寒中に詠んだ寒鯉の句としては以下のものがある。
上澄みの水にましろき寒の鯉
寒中になると、落葉はすっかり水底に沈んで、その上澄みの水は一点の曇りもなく透き通っている。その中を真白き鯉がゆっくり泳いでいる。そんな景を詠んだ。
今日は参考句は割愛して、大晦日の句を一句。
何となくけじめもつかず大晦日
皆様良いお年を。